かかりつけ薬剤師の研修シールを売る阿呆と買う阿呆



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かかりつけ薬剤師の算定要件の1つである

認定薬剤師の研修のシールの売買が話題です。

⇒「かかりつけ薬剤師」に必要な研修受講シール ネットで売買


まあモラル的にアウトなのは言うまでもありませんが

そもそも認定薬剤師は個人の自己満足を満たすもので十分なのに

それを変にかかりつけ薬剤師の要件にしたり

会社での評価の対象としたりするから話しがややこしくなるんです。


そして認定薬剤師が最低限のハードルとなった以上

もはや「かかりつけ薬剤師になるためになる認定薬剤師」なんて意味がないと考えます。

まず大前提として

どうしてかかりつけ薬剤師算定要件に認定薬剤師になる必要があるのか

正直良く分かりません。



そもそもかかりつけ薬剤師は

複数の医療機関の薬を1人の薬剤師が横断的に管理することで

薬の重複を防ぐことや健康相談に乗ること

そして何より医療費削減につなげることが真の目的です。



もちろん認定薬剤師になることで薬剤師としての質の担保という面であったり

かかりつけ薬剤師に少なからず関係する研修内容もゼロではありませんが

はっきり言ってかかりつけになるためのスキルと認定薬剤師になることの

直接的な関係性はそんなに高くありません。

「認定薬剤師になることで結果的にその知識が患者のために役立つ」

と言う意見もあるかもしれませんが

それならばかかりつけ薬剤師に特化したものがあればよく

それは別に認定薬剤師でなくてもいいわけです。

少なくともかかりつけ薬剤師になるために

認定薬剤師が必要条件に持ってくる程のものとは到底思いません。


また、認定薬剤師になったからと言って

それがかかりつけ薬剤師として適正である保障にならないことは

今回のニュースが証明してくれましたよね。



ただ一方でかかりつけ薬剤師に関する認定の要件を

より厳格にする必要もないと思います。


と言うのも仮に保険請求に関わる事例であっても

認定や研修は非常に使い勝手よく利用される道具であり

それが本質的に正しいかどうかは二の次だからです。




例えば2018年の4月から不安や不眠の症状に対して

12月以上ベンゾジアゼピン系の抗不安薬・睡眠薬を長期処方している場合には

処方箋料は40点(通常の処方箋料は68点)に減算されることが決まりました。

しかしこれを回避するためには複数の条件が設定されており

その中の1つに「不安又は不眠に係る適切な研修を修了した医師であること」

というものがあります。

ではこの研修は具体的には何が該当するのかと言いますと


と言った疑義解釈があります。


問 171 不安若しくは不眠の症状を有する患者に対して1年以上継続してベンゾジアゼピン受容体作動薬の投薬を行った場合に算定する処方料・処方箋料について、「不安又は不眠に係る適切な研修」及び「精神科薬物療法に係る適切な研修」とはそれぞれ何を指すのか。


(答)「不安又は不眠に係る適切な研修」については、現時点で日本医師会の 生涯教育制度における研修(「日医 e ラーニング」を含む。)において、カリ キュラムコード 69「不安」又はカリキュラムコード 20「不眠」を満たす研修で あって、プライマリケアの提供に必要な内容含むものを2単位以上取得した場合をいう。(⇒疑義解釈資料の送付について(その1)



そしてこの研修は研修会等へは出席せず、e-ラーニングのみの受講によって要件を満たすことが可能です。
⇒平成30年度診療報酬改定に関する質問について

何だかかかりつけ薬剤師の認定と似ていますよね。


要はポーズとして

「研修を行った者にだけ認める」と言った体にすればOK。

本気で整合性をとろうなんて初めから考えていない事が多いんです。


個人的には認定や研修は「こんなもの」という認識があるため

こんなことの防止策のためにコストや人員を割くなんて愚の骨頂だと思ってしまうんですが

一方で力を入れて不正を審議するべきだと考えるものがあります。

それは

「本当にかかりつけ薬剤師の算定を取るにふさわしい人から算定しているのか?」

という点です。



現状では初診の人でも年齢を問わずにかかりつけ薬剤師の算定を行ったり

かかりつけ薬剤師の契約を交わしても結局複数の薬局を利用しているケースもあります。

そもそも「かかりつけ薬剤師以外の薬剤師は不要だ」

と言わんばかりの昨今の制度に反して

この様なザルな制度設計を行っていることが元凶ですが

まずは1人の薬剤師が担当できる患者数の上限を設けたり

かかりつけ以外の薬局を受診した場合のかかりつけ解消のルールなどの

かかりつけ薬剤師の在り方を十分に厳格化する必要の方が建設的だと思います。










そして話は変わりますがもう1つ気になるのが今回の報道の仕方です。

このニュースを最初見た時

てっきり週刊誌が元ネタのネットニュースかと思いましたが

これってNHKが報道していたんですね。

そうなるとこの報道はかなり異常だと思うんです。




何が異常かと言えば

この報道、本当に報道する価値があるレベルに持って行くならば

「かかりつけ薬剤師の認定シールを不正に入手した薬剤師が患者から計○○円に相当する保険請求を行っていた」

このレベルが適当だと思うんです。



そして今回の報道って客観的に見てすごく違和感がありますよね。

と言うのもこのニュースを聞いてピンとくる人はほぼいないという事です。


「かかりつけ薬剤師」に必要な研修受講シール ネットで売買

と言われてもおそらく大多数の人が「何のこっちゃ分からん」と思うはずです。


だって仮に「認定看護師、研修シールをネットで売買」と言われても

「だからどうしたの?」くらいの感想しか持ちませんよね。



このニュースは一般的に問題提起をするためのものとは明らかに異なります。

つまりこのニュースは「報道になる事に意味がある」類のものでしょう。


このニュースはいずれ違う形で再び話題になりそうですね。



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