薬局バッシングは2019年も続く



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2018年になっても右肩上がりの調剤薬局費にならって

「調剤薬局は不要」と結びつけるバッシングは健在でしたが

この流れは2019年も間違いなく引き継がれるでしょう。




調剤医療費の中から技術料を見れば

医療費全体の5%にも満たない事は明らかであり

仮に調剤薬局を完全廃止した場合には

その分の技術料が病院の入院外医療費にシフトするだけで

よくて数千億程度の医療費削減効果しかありません。

もちろん数千億円の金額をたいした事ない金額と言うつもりはありませんが

薬局を廃止した分の健康被害のリスクはすべて患者さんが負う事になります。

そのコストを考えても医療費削減効果と言えるか甚だ疑問です。


ただこの手の話しは水道事業の民営化問題ではありませんが

「水は水道の邪口をひねれば当たり前に出でるもの」

と考える様に

「医師が出す薬は病気を治すためのもの」

と考えそこに生じる過誤を考えもしない層からすれば

聞く耳を持ってもらえないのも理解できないわけではありません。



まあ数字だけ見て批判する調剤バッシングはさておき

やはり薬局側もバッシングに耳を傾ける必要があると思うんです。


そもそも薬局がバッシングを受ける理由はいろいろあると思いますが

その大きな1つとして

薬局のメリットが示せなかった

と言う事が挙げられると思います。

これはもちろんエビデンスとして蓄積してこなかったこともあると思いますが

もっと感情的なことを拾うと

当たり前の仕事すらしない薬剤師・薬局が確かに存在している

これも根底にあると考えます。

これは単に

「薬剤師は飲み合わせなどの確認を行っているが残念ながらそれが表には見えない」

という次元の話ではなく

処方箋を受け取って薬を右から左に渡すだけの様な薬局が確かに存在するからです。


ただでさえ何をやっているか分かりづらい薬剤師の仕事に加えて

実際に何もやっていない薬局があるとなれば

それは一般的に見れば薬局は不要と主張する人がいても仕方ないと考えます。







おそらくここを読んでいる薬剤師の方は

自分の時間を割いてまで薬剤師に関する情報収集の時間を費やしたり

遠目に見ても薬剤師の働き方にポリシーを持っている人が多い印象です。

ですからひとたび薬局バッシングが起きると

目に入る限りでもかなりの薬剤師が激怒しています。


個人的にも薬局バッシングを見るたびに

当然怒りを覚えるんですが

中には反論の仕様がないバッシングもあるんですよね。

反論できない理由としては

やはり最低限の仕事もしない薬局が想像以上に多いという事が

根底にあるためです。


もちろんあらゆる職業がある仕事において

全ての職種が100%品行方正に働いているかと言えば

まあそんな事は絶対にありえないわけですが

どう考えても最低限の仕事すらもせずに金儲け主義の薬局があっても

それでも経営は成り立ってしまうのが一部の薬局の現状です。



この理由はやはりいつまでたっても立地が最重要だからと言えるでしょう。

処方された薬を調剤して右から左へ流すだけで

十分やっていける薬局があるのも事実です。


「いやいや私は患者さんの信頼を得ている自信がある」
「立地だけではやっていけない」

と反発する人もいるでしょうがそれを否定するつもりはありません。

ただし本来は信頼を得ることから始まりそれを維持する事が

どの企業でも当たり前であり

それが前提になく自動的に顧客がいる企業は少数派です。

他には公務員くらいでしょう。


これがもし病院であれば医師の腕や

病院としての評判で経営が大きく左右されます。

ただ家から近いだけと理由で病院を選ぶ人は少ないです。

そして当然これは医療機関に限らず

ラーメン屋でも美容室でも「選ばれること」を何よりも重視します。


しかし薬局の一部においては

これらの過程をすっ飛ばして

患者さんが近くの病院を受診してくれれば

半自動的に毎回やってきてくれる状況が生まれてしまいました。

これだと一番重要な信頼を得る努力は二の次になり

いかに処方箋を捌くかが至上主義の薬局が生まれ

皮肉な事にもそれらの方が経営的に潤ってしまっています。



いくらオンライン服薬指導が解禁されたとしても

門前薬局の報酬を下げる方向でも

立地至上主義は当分の間は揺らぎません。

それは敷地内薬局に大手調剤チェーンが名乗りを挙げることが証明していますよね。


そして多少の不祥事もほぼ無関係です。

ここ数年の調剤薬局で起きた

薬歴未記載や処方箋の付け替え問題で

一体どれほどの数の患者さんが離れたのでしょうか。






批難されるのを承知で言いますが

その様な信頼ゼロの薬局は

世の中の市場原理から言えば淘汰されて当たり前であり

個別指導を難なく免れたらOKと言った薬局は

即刻潰れて欲しいと思います。


個人的には薬機法改正の議論において

法改正にも直結する議論を出席した委員の感情論で決めるのはおかしい

と批難しましたが   ⇒制度部会の議論と言う名の出来レース

医師会はもとより他の委員からも擁護の声が出なかったというのは

やはりそれだけ薬局側にも落ち度があったと受け止める必要もあると思います。

「じゃあ個人のやる気に頼るのではなくシステムとして変えてしまえ」

と法改正が決まりましたが

これもまた最低限の仕事すらしない薬局が思考停止でこなすだけになり

仕事をしていない薬局をふるいにかけ

心を入れ替えてもらえると考えるのは

残念ながら不可能だと思います。

むしろ薬局不要論を加速させるのではないでしょうか。







ですから個人的には患者さんに薬局を選んでほしいと切に願います。



病院の近くに薬局があるのに

そこの薬局・薬剤師のせいで行くなと言うのもどうかと思いますが

もし門前の薬局に不満を感じたら行かないようにして

他の薬局に行くと言った選択肢を持ってほしいと思います。


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やはりおかしい妊婦加算の3つの問題点



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今回、妊婦加算が大きく批難されていますが

個人的にその理由は大きく3つだと考えます。



まず1つ目ですが

そもそも妊婦加算が新設された理由は

「妊婦には、胎児に影響が出ないよう安全な薬や診察方法を使うなどの特別な配慮が必要で、その手間を改めて評価した」

と言う事で

これまで行ってきたことが改めて評価されたらしいのですが

いざふたを開けてみると

世間からは全く評価されなかったという事ですね。


そもそも「評価」と言えば何だかマイルドに聞こえますが

これまで当たり前に行ってきたことに対して

妊婦に負担を新たに強いるというのは

せめて妊婦加算の算定要件にいくつかの条件が付いて

これまで以上に妊婦が安心して受診できる環境が整う

と言った条件が制定されるならばまだしも

根本的に何も変わっていないのにお金だけかかるというのは

それは世論の支持は得られないでしょう。

だって妊婦加算を算定するためには

カルテにもレセプトにも

「これこれこういう理由で加算を算定する」

ではなく

単に妊婦であることを記載すればいいだけですからね。





そして2つ目の理由ですが

これはこの問題の発端となったエピソードですが

「会計時に妊婦ですかと聞かれ、妊婦ならば会計が異なると言われた」

このことが妊婦加算炎上の発端と言われています。

しかしこれが本当ならば

この医療機関は妊婦加算を算定してはいけません。

と言うのも妊婦加算に関する疑義解釈において

Q.診察時には妊婦であるかが不明であったが、後日妊娠していることが判明した場合、 遡って妊婦加算を算定することは可能か。
A.診察の際に、医師が妊婦であると判断しなかった場合には、算定不可。
(平成30年3月30日厚労省事務連絡)

⇒京都府保険医協会


と言う事らしいので

問題となったケースでは完全に「診察後」に妊婦か否か判断されています。

つまりこれは医療機関側に100%落ち度があります。

この様なずさんな算定を行っていれば世間のヒンシュクを買うのは

当然でしょう。


そして理由の3つ目ですが

これは完全に制度設計自体に問題があるとしか言えません。

そもそも妊婦加算の初診料は750円、再診料は380円となっていますが

この金額はゼロベースで「この金額が妥当だろう」と考えられたものではなく

もともと6歳未満の小児に算定できる乳幼児加算が

初診料750円、再診料380円であり

それに妊婦加算も乗っかった形になっているんです。

当初妊婦加算を見た時に

どうして妊婦加算は定額ではないのだろうかと疑問に思ったのですが

理由としては、もともとあった乳幼児加算にならって付けられたからなんですね。



では乳幼児加算はよくてどうして妊婦加算はダメなのか

という話しになってきますが

これは今回の騒動を見る限り

「乳幼児加算は助成があるため問題にならない」

という理由が多く、確かにその通りだと思います。

ただ個人的にはそれにプラスして

やはり小児を診る時の手間を考えれば

「手間賃として乳幼児加算は仕方ない」

と考える人も多いのではないでしょうか。

つまり結局の所やはり妊婦加算は評価されなかった

というシンプルな理由だと思います。


今回の妊婦加算の騒動を見ていると

「たかだか数百円のお金も出せないのであればどっちにしても子育てはできない」

と言った趣旨の意見もありましたが

問題はお金の多寡ではなくその妊婦への負担は制度的に正しいのか?

という問題でしょう。

やはり制度的に問題アリとしか言えません。





ではそもそも妊婦加算はどうするべきだったのかという話しですが

「妊婦加算があるなら高齢者加算もあるべきだ」

という意見を非常に多く目にしました。

しかし仮に高齢者加算を設けても

その7~9割は現役世代が支払うことになり

高齢者に負担を強いるための高齢者加算も

結局は今の若い人達の負担が増えるだけになってしまうんですね。

ですから個人的には妊婦加算はシンプルに廃止するべきだと思います。

もしくは算定可能な診療科を選定し

産科、又は産婦人科を標榜する医療機関だけ算定可能にすればいいと思います。



おそらく多くの妊婦さんも産婦人科を受診して

そこで妊婦だからという理由で妊婦加算が算定されても

文句を言う人はかなり少ないと思うんです。


まあいずれにせよ今回の騒動で

ネガティブな広まり方しかしていない妊婦加算を見る限り

もっとも恐ろしいのは

妊婦と知られるとお金が取られるからと言って

病院の問診票でウソを書く人が出ないとも限らないことですよね。

「それは自己責任だろう」と言われればそれまでですが

たかだか数十円違うだけでお薬手帳を見せる・見せないの判断を行う人が

決して稀な存在ではない事を見ている以上

やはり加算に関してはデリケートに行うべきだと思います。



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なぜオンライン服薬指導が話題になるのか分からない



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先週オンライン服薬指導の話題が活発になっていましたが

正直どうしてここまで話題になったのか良く分かりません。




改めてその情報源となる毎日新聞のニュースを見てみても

正直これまで特区でやってきたことが全国的に解禁になるだけで

むしろ特区⇒解禁は既定路線ですらあったでしょうから

「これで薬局の形が変わる」
「時代が変わる」


的なコメントを非薬剤師ならともかく

薬剤師の中でも同様のコメントを見る事もあり

いまひとつ理解できません。



ただよく読んでみると、これ完全にミスリードなんですよね。


と言うのも今回のこの毎日新聞の

タイトルと解説記事のイメージ図が問題で

「医師処方薬 配送可能に 在宅でオンライン指導 20年春」と題し

イメージ図では

何だか医師(医療機関)が患者さんを診察している図ですが


オンライン服薬指導



これ、良く見てみると医師の隣にパソコンが書かれているんですよね。

そして医師の隣のこのパソコンは患者さんのカルテを書いているのではなく

おそらくオンライン診療を指しています。

つまり今回の記事とイメージを見て

「病院を受診した人がオンライン服薬指導を受けることができる」
「処方箋薬全てがオンライン服薬指導の対象」

と勘違いしそうですが、これは間違いで

従来通りオンライン服薬指導はやはり

オンライン診療とセットで機能するしかなく

あくまでも対面の補完と言う位置づけは変わりません。



記事をよく読んでみると

国は今年5月から、国家戦略特区を利用して、福岡市、愛知県、兵庫県養父市の3地域で薬剤師のオンライン服薬指導を解禁。患者が離島やへき地に居住し医師のオンライン診療を受けていて、薬剤師とは対面が難しい場合に限って、郵送などで薬を受け取れるようになった。厚労省は法改正でこれを全国に広げつつ、特区と同様に地域を山間部などに限定したり、薬剤師に一定の対面指導を義務付けたりといった条件は課す方針だ。

毎日新聞より

としています。




ちなみに以前この件に関しては

医師会が厚労省に質問し

明確に答えを出しています。

日医副会長の今村聡氏は、例えば患者が医療機関に行き、対面の診療を受けた場合に、服薬指導も対面とするのかどうかを確認。厚労省は、「当然のことながら対面の服薬指導になる」との見解を示した。
特区での遠隔服薬指導、報酬が明らかに


そうなると対面で受診が必要な人は

あくまでも対面で服薬指導が必要になってくるんですね。




とは言え全国的にオンライン服薬指導が解禁になる時代には

オンライン診療自体も今よりもかなり進んでいると思いますので

今の立地至上主義の薬局から多少の変化は生まれるでしょう。




ただそれでも爆発的な普及はオンライン診療に依存するところが大きく

多くの人がイメージしているような革命には至らないと思います。

Amazonが参入するほど今のところ市場規模は大きくありません。





一方でこのニュースでほぼ確定的になったことは

要指導医薬品の対面は解禁になるであろう点と

リフィル処方箋は不可能ということだと考えます。



前者は言わずもがな処方箋医薬品をオンラインで購入できるのに

市販薬を法で縛る必要性はなくなったからです。


そして後者に関しては

オンライン診療は症状が比較的安定している過疎地に住んでいる人などと

非常に親和性が高いですが

それらをリフィル処方箋で解決するのではなく

オンライン診療で補完すると言う事になりましたので

おそらくリフィル処方箋の議論の余地はなくなると思います。



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