いまの薬局に一番必要なこと



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薬剤師は処方箋の2・3%で不備を見つけて患者の健康被害を防ぎ、推定2200億円の医療費削減に貢献している-。こんな調査結果を、神村英利福岡大薬学部教授と福岡市の4薬局でつくる研究班が処方箋約3万枚を分析して明らかにした。
処方箋の2.3%に不備 禁忌薬や重複投与 福大教授ら調査


こうやって薬局そして薬剤師の仕事の評価を数字として示す事は

非常に大きな意味があると思いますが

今回一番意味があったのが

新聞に取り上げられた点、そして

ヤフーニュースに載ったことではないでしょうか。




そもそもこの研究結果

正直良く分かりません。



年間2200億円の医療費削減につながる試算ということですが

この金額を見て客観的に判断できる人はそう多くないと思います。

例えば医療費に占める調剤医療費は7兆円を優に超え

その中の技術料は1.8兆円(平成28年)になりますから

約1割程度の医療費削減効果ならば

薬局がない方がベターと考える人がいるかもしれません。

もちろん単純なお金だけの比較では評価できず

お金に以上に大切な

「健康被害のリスクを減らす役割」

を薬剤師が担っているとすると

薬剤師の技術料は決して安くないと感じる人もいるかと思います。



一方で

この研究では疑義照会が処方箋の2.3%ということですが

言い換えれば

「97%以上の処方箋では疑義照会がなかった」

ということになりますが、それならば結果論だとしても

少数派を引き合いに出すのは違うのでは?

と考える人だって当然いることでしょう。




ただ多くの人はきっと今回のニュースを見てこう考えるはずです。




薬局の関与で2200億円の医療費削減

これが適切なのか否かなどはまず判断できませんが

何だかメリットである事は間違いなさそうです。

疑義照会をして健康被害のリスクを回避

何だか良く分かりませんが

それにより健康を損なわずに済んだことを考えれば

メリット以外の何者でもないでしょう。



そうなると今回の研究結果を見て

少なくともネガティブなイメージを持つ人はほとんどいないはずです。

つまり正直良く分からないし比較しようがないけれど

何となく薬局は

「薬を渡しているだけではないんだな」

という良い印象を持ってもらうというのは

今さら言うまでもありませんがかなり重要で意味がある事だと考えます。




そもそも薬局は

「何しているのか分からないがとにかく待たされる」

という印象は多くの人に根付いていると思います。


そして

「何をしているか分からない」

という事は

自ら率先して調べるという稀有な存在の人を除けば

「何もしていない」

と捉える人が多いのも自然なことだと思います。

つまり薬局の存在は

何もしてないのに待たされて金がかかってしまう場所

というイメージも当然あることでしょう。

そして漠然としたイメージは案外バカにできません。


例えば今後の医療費の分配にも関わってくる

大事な議論の場である中医協ですら

本来きちんとしたデータを持って議論するのが当然ですが

「薬局は儲け過ぎ」

という感情で薬剤師の仕事は批難されます。

また話は少しズレますが

ヒルドイドの美容目的に端を発する自己負担増なども

確証したデータだけでなく世論が動かした結果の賜物でしょう。




となると昨今言われる薬局バッシングにおいても

風向きを変える方法の1つとして

感情論でどれだけ世論を味方につけるか

と言うのはかなり大切なことになると考えます。


、、、と今さら改めていう事ではないかもしれませんが

薬局や薬剤師の役割は

我々が想像している以上に世の中に知られていません。



もちろん中には意見として

「個々の薬剤師がもっともっと患者に信頼されるような仕事をするべきだ」

という意見も当然あるでしょう。

確かにこれはド正論だと思いますが

残念ながら正論だけでは人は動きません。

そして薬局をほとんど利用しない

いわゆる識者が薬局・薬剤師を批難するのも現状です。

昨今の池田信夫氏や元新聞記者がいい例でしょう。






という事で世論を味方に付けるのは大変重要な事ですが

今回の研究結果を実際に受けて

フジテレビのグッデイで薬局の特集が組まれたらしいです。

⇒グッディより


数年前は情報番組「特ダネ」で

薬局を介すことで支払いが増え「説明書を断って少しでも安く」

という特集があり

薬剤師会が抗議文を送ったという事件がありましたが

今回は薬局の役割について好意的に紹介してくれたみたいです。


グッデイの視聴率がどれだけあるのか知りませんが

仮に1桁台だとしても数百万の人に届く事になりますので

これ程コスパのいいインフルエンサーはいません。

これも今回の研究結果がもたらした良い影響の1つであることは間違いありません。








という事で今回の研究は

様々な展開もあり結果的に素晴らしい事だと思いましたが

ただ欲を1つだけ言わせてもらえば

もう少し早くこの結果が出て

ヤフーニュースに取り上げて欲しかったですね。




まあ仮にそうなっても

次の診療報酬改定に影響がどれだけあったか甚だ疑問ですが。。。。




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薬剤師アシスタントの学校から思う医療系学校のこと



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この学校の薬剤師アシスタントコースの写真は

完全に調剤を行っており

文部科学省と厚生労働省の縦割り行政故の問題なのかもしれませんが

これを現場でも推奨しているならば完全にアウトでしょう。

⇒薬剤師アシスタントコース


ただ、さすがに諸事情に関しては学校側で教えているとは思いますし

カジノが解禁されていない日本において

ディーラー養成学校も日本にあるわけなので

そこはグレーゾーンという事なのでしょうか。。。




とツイッターから目に入ったこの学校ですが

ここで得られる資格は受験資格があってない様なものばかりです。

すると2年間学校に通って学費が約200万円弱らしいのですが

これだけのお金を誰でも受験できる資格試験に払うのは

資格ビジネスの典型だなあと思いました。

ただこの手の学校って結構各地に存在するみたいです。

そしてそれなりのニーズがあるからこそ成り立つものであり

やはり医療系の資格は人気が高いのが理由とのこと。


そして医療関連の学校は

登録販売者や医療事務全般(調剤事務管理士・医療事務管理士等)

はたまた薬学知識を学んでMRの就職も候補にあったりと

どれか1つだけを学ぶのではなく

自分が得たい資格のコースを複数選択し学んでいくという感じです。

すると医療系の資格をまとめて得る事が可能です。


そして通信講座で有名な

ユーキャンの昨年の人気講座ランキングのトップ3がなんと

1位:医療事務
2位:調剤薬局事務
3位:登録販売者


の3つらしいんですね。

⇒ユーキャン人気講座 年間ランキングを発表


ここでもやはり医療系の資格は

「どこでも働ける」「結婚・出産後も働ける」

と言った理由でかなり人気が高いそうなんです。

しかし通信講座は言ってみれば自分で時間を見つけて

自分で積極的に勉強をしないといけないわけですが

それが苦手な人も多いかと思います。

例えば登録販売者で言えば

全国平均で見ると50%弱の合格率になっており
(全国で問題が異なり都道府県で合格率も異なります)

決して合格する事が容易とは言えない状況です。

すると

人気の医療系の資格を複数取得できる

おまけに合格率も高いとなると

高校を卒業して機械的に大学進学及び就職するよりは

2年で様々な医療に関する資格を取ると言うのも

選択肢としてはアリなんじゃないかなあと思います。


「それでも2年間で200万円は高い」

という意見もあるでしょうが

既存の薬学部は10%近くが退学している状況なので

仮に私学薬学部ならば1年間で約200万円の学費を払い

もし2年次に辞めたとしたならば400万円と2年間を費やして

得られるものがゼロであるならば

下手に誰でも入れる薬学部に入ってしまうよりは

堅実な選択だとも思います。




話しは変わりますが医療系において

「資格はあるけど必ずしも資格が必要でない仕事」

と言うのはかなり大切と考えます。

例えば病院でも

理学療法士はその資格を取るために学校に通い資格を取得し

実際に病院でリハビリを行うと点数が取れます。

管理栄養士に関しても同様に栄養指導を行って加算が可能です。

しかし医療事務やクラーク、そして調剤薬局事務の仕事等は

資格はありますが必ずしも資格が必要なものではありません。

よって「評価」としての「点数」は付かないものがほとんどですが

医療スタッフとしては非常に重要なポジションだったりします。

そして資格が不要でもなれる仕事ですが

中身は専門的な事も多く

全く畑違いの職種の人がなる場合も少なくありません。

そんな中に1人でも専門的知識を有して

それを共有できるシステムがあるとすれば

全体の底上げとしてもかなり有効になります。



もちろん現場でバリバリ学んでいく事もそれ以上に大切で

資格なんて就職する時以外は

役に立ちそうで役に立たないものも多いですし

仕事を資格化して縛る事には反対ですが

即戦力として問題に直面した時に的確な答えを出す

もしくは答えを探す方法を知っているのはかなり強みです。

(資格がないとダメという話しではありません)







という事で、医療系の資格を得られる学校はアリだと考えるんですが

「医療系は安定しているから」という概念は

そろそろ考え直した方がいいのではないかと思う今日この頃です。




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2017年の気になった薬剤師の話題2つを振り返る



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今年も色々なニュースがあった薬剤師業界ですが

個人的に衝撃が大きいと思った2つの話題を簡単に振り返ります。


1つは経産省のグレーゾーン解消により

服薬指導後ならば医療用医薬品の配送が可能

というニュースです。

⇒服薬指導後の薬剤の配送に考える3つの不安


このニュースは9月に出たものになり

話題にはなったものの、その課題の多さもあるため

今では完全に過去のニュースになってしまいましたが

2018年度診療報酬改定により

遠隔診療へのインセティブがどれだけ付くかによっては

今の調剤薬局の形を大きく変えるものになるかもしれません。



オンラインで診察を受けてオンラインで服薬指導を行う。

そして薬は配送にて完了という流れが進めば

形式上の「医療用医薬品のネット販売解禁」に一歩前進となるでしょう。



そしてもう1つの話題は

大手調剤チェーンを取り巻く話題です。


今年はハーボニー偽薬事件がまず起こり

昨年から続く敷地内薬局への参加。

かかりつけ薬剤師のノルマが問題になったり

処方箋付け替えの発覚。

そしてそれに端を発しての大学側からの実習先の取りやめ等々

多くの問題が起こりました。



ただこれらの問題は今年表面化されただけであって

根っこの部分は昨年から引き継がれたものです。

これが来年も引き続き形を変えて起こることは間違いありません。


どうして断定できるのかと言えば

その大きな理由はやはり

責任の所在が現場の薬剤師

という事になったためです。



今年起きた不祥事に関しては

「社内コンプライアンスに落ち度があったと認めるデメリット」と

「現場の薬剤師を守るデメリット」を比較した際に

現場の薬剤師を守るデメリットの方が大きいと判断され

本部からの指示はない

という魔法の言葉によって

企業としてのダメージは極限まで減らす事が可能となりました。


そうなると2018年度は診療報酬改定の年でもありますが

現在グレーな薬局の管理者を任されている薬剤師は

自分の立ち位置を真剣に考えなおさなければなりません。



もちろん不正と知りつつ目を瞑ることで

自分への立場を守る事を前提にグレーな事を行っている現場の薬剤師

はたまたグレーとは知らなかった薬剤師でも

いずれにしても責任がないかと言えば

絶対に責任を負う必要があります。

やはり薬の管理を任されている立場として

客観的に外から見れば理由がどうであれ責任が生じるのは当然です。

ですから大手調剤チェーンの不祥事で

現場の薬剤師を罰する事に関しては

個人的には当然と思う考えも持っています。

ただ同時に

これが果たして正しい答えかと言えば正解とは言えないでしょう。



しかし今月行われた厚労省による

「偽造品流通防止のための施策のあり方に関する検討会」

のとりまとめによっても

「薬局開設者が管理薬剤師の意見を聞いて対応できる社内体制の整備が必要とされた」

という何とも機能し難い項目を設ける事が限界でしょうから

行政に過度の期待するのも酷だと思います。

⇒偽造品流通防止検討会が最終取りまとめ



そして今回の診療報酬改定は名指しで

大手調剤チェーンに影響を与える事が決定しましたが

大手は株主のために利益を上げ続けなければなりません。

もちろん現場の薬剤師は株主のために働いている訳ではなく

目の前の患者さんのために日々仕事をこなし

患者さんに還元するために学んでいる人も多いと思います。

ただ2018年の診療報酬改定の後は

純粋に仕事をこなしていくだけでも

場合によっては青天の霹靂で何かしらの罰則がやって来るかもしれません。
(そしてこの問題は大手に限らず中小の薬局でも例外ではありません)




という事で来年もいくつかの不祥事が表に出ると思いますが

個人的な予想として

かかりつけ薬剤師の算定を巡っての不正が
表に出てきて問題視される


という予測をしておきます。


そして現場の薬剤師の負担は増々増えていく事になりますので

現場の薬剤師からの内部告発も2017年以上に起こってくるのではないでしょうか。



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