院内調剤の報酬引き上げは不要



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2017年12月22日、年内最後となる中央社会保険医療協議会(中医協)総会が開催された。12月18日に改定率が決定し、18年1月から始まる個別の点数などについての詳細な議論に向けて、支払い側と診療側の双方が、意見陳述した。
院内調剤の報酬引き上げを要望




院内調剤の報酬を上げるという案に関してですが

全くもって無駄であり

これこそ医療費の無駄遣いです。




もちろんこれまで安すぎた院内調剤において

「院内の薬剤師に対する評価」という面で言えば

院内調剤は安すぎるかもしれませんが

それならば院外処方にすればいい話しです。


と言う以前に多くの医療機関が実際そうしている中で

院内調剤にこだわるのは規模が小規模の医療機関であるか

はたまた院内調剤の方がメリットが高いと判断している結果です。


小規模の医療機関ならば薬剤師自体雇っていないケースが大多数でしょうし

高額医薬品の登場で薬価差益目当てで院外から院内に切り替えた病院もあります。


そんな中、無理に院内に報酬をつける必要はなく

それならば院外に処方箋を出せばいいだけです。

敷地内薬局は時代に逆行していますが

院内調剤はそれ以上に逆行しています。


もちろん中には採算が取れずに調剤薬局が出店しない

という場合もあるでしょうが

そもそも医師会は門前薬局が嫌いみたいなのでそこは仕方ありません。



という事で院内調剤報酬アップには否定的な立場ですが

もし報酬を上げるならば最低でも現行の体制を整える必要があります。

例えば調剤業務において薬剤師の関与を必須にさせるなど。

平たく言えば

薬剤師以外が投薬・調剤を行う事は認めないし
点数の算定を行わない


という事です。


これは調剤薬局にも言える事ですが

調剤業務に関しては薬剤師以外が行う事は認められていません。

それがたとえ「棚から薬を取ってくるだけの簡単な業務」だとしてもです。

そして投薬に関しては当然ながら薬剤師のみの業務。

調剤薬局で薬剤師以外が投薬する所は(ほぼ)ありませんが

現状、病院では非薬剤師が投薬を行っている所も多いです。

もしそこにも点数が付くとなればこれは大きな問題で

無資格調剤・無資格投薬が行われるリスクは今以上に高まり

以前も言いますが点数を院内につける以前に

まずは院内の薬剤師による関与を必須にすべきでしょう。


⇒「院外処方は院内調剤の3倍のコストがかかる」のおかしな点


院内調剤のメリットとして

「院内調剤の方がカルテも見れて正しい服薬指導ができる」

という主張もありますが

現状カルテを見る以前に事務員が投薬している中において

報酬を上げるというのは危険な話しです。




ただそもそもの話し

仮に院内に点数がついたとしても

多くがそのまま院外処方を続けると思います。

と言うのも薬剤師の増員を行うコストに加えて在庫を増やすリスク。

そして処方箋料が0点になるデメリットを考えると

よほど院内調剤に点数が付かないと厳しいと考えるのが自然です。

またいくらメーカーに頼まれて新薬の処方をお願いされても

院内調剤ならば他の採用薬との兼ね合いもありますし自由な処方もできません。

現場の医師からしてもデメリットが多いでしょう。

そうなると院内調剤の報酬をつけてもほとんど変化はなく

いたずらに医療費を上げるだけで何の意味もありません。




そしてそんな事は承知の上で

この様な提案を平気で行ってくる医師会側の姿勢はすごいと思います。

そもそも調剤薬局を叩くための道具として引き合いにだされた

「院内調剤が安い」という事ですが

例えば既存で院内調剤を行っている所では無条件に点数が増えるわけで

結果的に医科の報酬増。

そして院内調剤を続ける所が多かったとしても

結果的に院内と院外の報酬の垣根を壊せることにも繋がり

今後の診療報酬改定でも調剤薬局を叩く材料になりますから

どちらに転んでもマイナスになる事はありません。




ただ、院内と院外の報酬の差が多少なくなった所で

調剤薬局への批難は100%変わりません。






という事で院内調剤の報酬アップには賛同できませんが

薬剤師会としてはどのようなスタンスなのか気になる所です。


院内の薬剤師の評価と言えば聞こえが良く

建前でも反対できる理由に乏しい今回の件ですが

まあいつも通りのノーコメントでしょう。


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ヒルドイドを含む保湿剤の保険外しは仕方ない



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健康保険組合連合会(健保連)は2017年10月6日、2018年度診療報酬改定に向けて、お薬手帳の重複調剤防止効果や保湿剤の処方に関するレセプトデータを分析し、取りまとめた結果を公表した。
健保連、保湿剤の保険適用除外を提言


ヒルドイド美容目的問題の一番厄介な点は

純粋な薬剤費の伸びもそうですが

ヒルドイドを貰うために初診料・再診料及び処方箋料や

薬局でかかる諸々の費用を考えるとさらに医療費がかさむ点でしょう。

そういった面を考えれば

もし皮膚乾燥症の病名での保湿剤単独処方ができなくなるというのは賛成です。


そして一度この導入は医師側にとっても大きなメリットがあると思います。



そもそもヒルドイドを貰うには当たり前ですが医師の処方が必要です。

では本来ならばヒルドイドが適正使用されるように

「医師が本当に必要な量だけ処方すればいい」

という単純明快な事だと思うんですが

このご時世、患者さんの申し出を断って関係性を悪くしてまで

医療費の事を考えることはまあ難しいことではあると思います。
(もちろん賛成すべきことではありませんが)

当然医師の中にも悪いと思いつつも

仕方ないと思って処方しているケースも往々にしてあることでしょう。

ただ今回の規制のようにヒルドイド単独処方が不可となることで

医師側としても正当に断る理由ができるのは大きな意義があると思います。

モンスターペイシェントにヒルドイドを要求されても

「国の方針で出せなくなったんですよ」

と湿布70枚制限と同様に一言で済みます。

この

「納得してもらうことにかかる労力」

これが激減するのは現場にとって大きなメリットになるでしょう。


患者さんの中に

「乾燥症以外の病名つけてヒルドイドちょうだい」

という患者さんは稀でしょうし

医師の中でわざわざ抗ヒスタミン薬を抱き合わせて違う病名を付けてまで処方する医師も

おそらく(?)少数派でしょうから

少なくとも患者側からの美容目的での保湿剤利用は激減できると思います。



そもそも皮膚乾燥症への保湿剤使用単独は

かなり現実的に保険適用外になりそうですが

それでもたった年間93億円の薬剤費削減にしかならないことから
(処方箋料等含めると医療費全体としての影響はもっとあるでしょうが)

本丸は保湿剤自体を全て保険適用外にすると

年間約1200億円の薬剤費削減になるという点でしょう。



そして今回の資料によると

ご丁寧にOTCの保湿剤の値段を引き合いにだしている点や

諸外国と比較して保湿剤は保険適用外であることを明示している点からも

これを機に保険適用から完全に外す

というのはかなり現実的にあり得るのではないでしょうか。


すると当然湧き上がるのが

「本当に保湿剤が必要な人はどうするんだ」

という主張です。

ヒルドイド利用者には美容目的なんかには1gも使用せず

本当にヒルドイドが生活に必要不可欠な人だっているでしょう。

ただこれに関しては

本当に必要な人にだけ保湿剤を保険で認めてあげれば良いと思うんです。

湿布の70枚制限であっても

医師のコメントがあって本当に必要な人には上限を超えて処方可能な点を考えると

そこまで問題ないと思うんですよね。


では今度は

「本当に必要な人の線引きはどうするのか」

という問題になるでしょうが

これは保湿剤が必要なエビデンスがある疾患を踏まえて

かなり厳密に行われる必要があるでしょう。


ただこれにより必然的に割をくらう人が出てきます。

例えばいくら乾燥がひどく他の薬ではダメな人でも

おそらく保険適用外となるでしょう。

もちろんこれは良いことではありませんが

今回の一連の流れをみると必然とも思えます。


と言うのも

医療費削減のために何かできることはないかと議論している中で

「ヒルドイドは美容目的で使われて医療費に悪影響を与えている」

なんて事態が公にも知られている自体

鴨が葱を背負って来るようなものでしょう。

世論を味方に付けて話もスムーズに進みやすいです。






でも思うんです。

叩きやすい所から叩いて世論を味方に付けるというやり方は

今の時代、決して悪いことばかりだと思いません。



しかしもし本当に必要な人に必要な薬が使われていれば

結果不幸になる人が出る数は少しでも減らせます。


もちろん、そんなことはただの理想であり現実的にはほぼ不可能です。

しかし今回の件は

「ヒルドイドは美容にいい」
「病院では安く大量に貰える」


というSNSを筆頭にした言わば

「本当に医療用として保湿剤が必要な人」以外が

あまりにも多く加担した結果起きたものになるということ。

そしてさらなる問題はその加担した人の中で

責任を感じている人はそんなにいないのではないかと思う点です。


むしろ今回の規制が実行されたら

真っ先に不満を口にしそうな気がします。




そうなるとやはり利用する側のモラルが大切だと思うんですが

以前も書いた通りモラルに頼っては何も解決しませんので

⇒医療費ガン無視でヒルドイドを美容目的に使用し続ける理由


やはり話が大きくなる前に

何らかの規制が入る必要があるでしょう。


そうなると保湿剤全体が保険から外れるか否かは今後の動き次第ですが

まあ今回の報道後でもツイッター上で

「ヒルドイドは病院でもらうと安いよ」

というつぶやきを見る限りはまあ既定路線で保険から外れるでしょうね。


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薬局をアクセスや利便性で選ぶのは当たり前



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薬局・薬剤師に期待することについては、「受診している病院・診療所から近く、処方された薬をすぐ受け取れる場所にあること」(51.0%)が最も多く、次いで「自宅や勤務地に近いなど、立ち寄りやすい場所にあること」(49.0%)との結果で、薬局へのアクセスや利便性を重視していることがうかがえた。
かかりつけ薬局がある人は13.4%



「患者さんは調剤薬局を選ぶ時にアクセスや利便性を重視する」

という結果ですが

個人的には仕方ないと考えます。

少なくともアクセスや利便性を重視することを悪とするならば

今の制度自体に問題があると思います。



例えば

利便性に勝るものとしてはまずお金が挙げられます。

近くに自販機があっても5分歩いた先のスーパーの方が50円安ければ

そちらを選択する人は決して少なくないでしょう。


ただ現状の調剤薬局に関しては

門前や敷地内薬局などの集中率が高い薬局の方が値段が安く

大手でもない、集中率も高くない

いわゆる調剤基本料1を算定できる薬局が

一番患者さんからすると値段が高い薬局となってしまい

それなら病院近くの薬局で薬を貰う方が値段も安く済み

薬がすぐに揃わないという事もほぼ起きません。

何かと話題の敷地内薬局ですが

患者さんの需要はかなり高いと思います。



では調剤基本料1を算定している薬局ならば

「お薬手帳を持って6か月以内であれば薬剤服用歴管理指導料が50点から38点に減算可能」

という金額的なメリットも存在しますが

トータルで考えると

41点(調剤基本料1)+38点(管理料)=79点



一方集中率が90%で月2000の受付回数の薬局であれば

25点(調剤基本料2)+50点(管理料)=75点

その差たった4点であり

おまけにダイレクトに40円高くなるのであればまだしも

それから自己負担額は0~3割負担となるため

少なくともお薬手帳を持って門前薬局以外に行くメリットは

薬剤師にとっては大きなメリットがあるとしても

患者さんにとってほぼ皆無なんですよね。



では面分業を行っている調剤薬局に患者さんが流れるように

基本料・管理料共に値段を下げてしまうと

今度は薬局の経営的な面から不利益が生じ

結局面分業を行う体力がなくなってしまうでしょう。

あるとすればドラッグストア併設の調剤薬局くらいでしょうか。


そもそも利便性を重視する事が良しとされない理由は

薬の重複投与を防ぎにくいからだと思っています。

早い話しが医療費の中の薬剤費の是正のためです。


そして昨年からこの問題を解消するために新たな制度

かかりつけ薬剤師が新設されました。

この制度の導入に関して

「患者さんに信頼された地域の薬剤師を目指す」

などと色々言われていますが

これらの言葉は後付けの大義名分だと思っています。

(もちろん薬剤師が信頼関係を築くことの重要性であり、かかりつけにその側面がありうる事も否定しません)

そして医療費の中の薬剤費、そしてその中で重複投与を抑えるのであれば

今のかかりつけ薬剤師の制度は欠陥だらけです。

その理由は2点あります。



1つは仮にかかりつけ薬剤師以外の薬局に患者さんが行っても

それを止める術がない点。

そしてもう1点は本来のかかりつけの役割を担う事なく

単に金儲けの道具にされている点です。



前者の場合

仮にかかりつけ薬剤師にしっかり取り組んでいる薬局でも

患者さんの気まぐれで自由にかかりつけ以外の薬局に行ってしまっては

もはやどうしようもありません。

そして後者の場合では

現状かかりつけ薬剤師指導料は要件を満たせば

誰にでもどの薬局でも算定可能な点はどう考えてもおかしいです。

例えば

医療モール内の調剤薬局や集中率がかなり高い薬局などの

控えめに見ても

他の医療機関の処方箋を持ち込むとは思えない薬局

まれにしか病院を受診しない人

にもかかりつけの算定が可能。


そして金儲けの道具にされたかかりつけ薬剤師の算定は

結果現場の薬剤師のノルマとされ

そこに真の意図である薬の一元管理に集中できるのかと言えば

完全に二の次になってしまいます。



ただ実際にはかかりつけ薬剤師によって

一定の薬剤費削減には繋がっているらしいのですが

もし純粋に薬の一元管理を行うのであれば

かかりつけ薬剤師自体を広く周知させるよりも

「どの薬局でも薬の一元管理を行います」

という点をお金を投入して周知させる方がコスパも良いと思うんですよね。





という事で患者さんが利便性を求めるのは仕方がないことで

薬の重複を防いで薬剤費を削減したいのであれば

今の制度のままでは大変厳しいのではないかと思います。


そしてこのご時勢であれば

薬の一元管理を患者さんの意思に任せるのではなく

技術次第でも解決可能と思うんです。

例えば

長崎県のあじさいネット

大分県のうすき石仏ネット

などのICTを活用した医療情報の共有化が進めば

かなりスマートに解決するのではないかと思うんです。

これらの技術は薬の情報も各薬局間で共有でき

さらに処方元の情報も手に入ります。

これならかかりつけにこだわる必要性などなくなるでしょうし

門前薬局も専門性を十分に活かせるのではないでしょうか。



と思って書いたらまさに同じような事がDIオンラインに書かれていましたね。。。

「先発完投」にこだわらない次世代のかかりつけ薬剤師とは

おっしゃる通りで

本当に先発完投である必要はないと思うんですよねえ。。。

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