薬局にテクニシャン制度は不要。安易な導入は逆効果しか生まない。



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以前書いた

→薬剤師の調剤行為は誰でもできる。今すぐ手放すべき。

の続きとしてテクニシャン導入について書きたいと思います。


まず改めて安易なテクニシャン導入は反対です。



一般的にテクニシャンを導入すると

「薬剤師が楽になって助かる」
「より密な服薬指導ができる」


と言われていますが

個人的にそうなるとは到底思えないからです。



以前薬剤師が扱う処方箋枚数は「1人40枚で妥当」という結果が

厚生労働科学研究班が2015年度に実施した

薬局のタイムスタディ調査

というもので明らかにされました。

→薬剤師1人つき処方箋40枚は適当な訳がない




ただこれは薬歴を書く時間などは一切含まれておらず

調剤から投薬までの流れの時間だけカウントして

「今の薬剤師1人に40枚は妥当である」

という何とも無理のある理論でまとめられていました。


本当はこれって

「調剤・指導のみで考えると薬剤師1人で40枚は適正と言える。

ただし薬歴やその他の雑務を考慮すると40枚という数字は見直す必要がある」

とするのが当然だと思うんです。

しかしそれをスルーして薬剤師1人で処方箋40枚を適正化し

もしテクニシャンが導入されるとどうなるか?



まず間違いなく薬剤師の扱う処方箋枚数が


「最低で」40枚。


下手をすれば50、60枚と増える可能性があります。


これまで40枚ルールに対して

「さすがに1人じゃ厳しいよね」と薬剤師を増員していた薬局も

テクニシャンを入れるからという理由で

薬剤師の人数をギリギリに絞る事もありえますし

すると1日に40人も50人も投薬をすることなって

完全に投薬マシーンになってしまい

「空いた時間はより密な服薬指導」

なんて言うのは夢のまた夢だと思うんです。


そして当然その分の薬歴記載の時間もかかってくるわけですから

現場ではそれこそ薬歴未記載問題の再発や

数をいかにこなすかを重視する事になるでしょう。





服薬指導に追われ、薬歴記載に追われ

果たしてこれで本当に薬剤師の仕事は

より対人業務に移行したと言えるのでしょうか?




ですからテクニシャン導入は反対です。


しかし、薬剤師以外の人が見るとどうも


「薬剤師の職域が狭まるから嫌なんだろ」


という感想をお持ちになる方がいらっしゃるんです。


ただ個人的には

「調剤行為は誰でもできる。今すぐ手放すべき」

という考えなので

テクニシャン導入を全否定しているわけはありません。

ただ、もしテクニシャンを導入するのであれば

絶対に見直して欲しい条件が4つあります。




まず1つめ。

薬剤師1人につき処方箋40枚という数字を見直す。


現状どう考えても適正ではない処方箋枚数が基準となり

テクニシャン導入によりさらに上限が拡大される可能性もあるならば

最低でも40枚維持(むしろ削減が望ましい)

そしてゼロベースで見直すのが最適と考えます。

それと同時に今のカウント方式だと1年間の平均で

薬剤師1人あたり40枚を下回っていればいいと言うザル方式を改め

1人が40枚を超える日が慢性的にある場合はペナルティを課すなど

そもそものカウント方式も見直す必要があるでしょう。



2つめ。

責任は100%薬剤師が負う。


前回も書きましたがあくまで補助的な調剤

例えばピッキングや軟膏の充填などをメインでやってもらい

監査が複雑になる場合は当然薬剤師が調剤する。

そこでなんでもかんでもテクニシャンに調剤させるのはNG。

その上で

問題が起きたならば責任は全部薬剤師の責任とします。

それはテクニシャンのミスではなく薬剤師の監査ミスです。

するとテクニシャンと現場の薬剤師が話し合って

納得のいく調剤の線引きできるでしょう。



3つめ

テクニシャン制度を設けない。


色々矛盾している風に思えますが

そもそもテクニシャンなんていう名前で

下手に制度化する事は利権を生む事にもなりますし

責任の所在は誰にある?という問題が出てきます。


テクニシャンを制度化すると

「テクニシャンは調剤業務を全部行える」

という解釈が働き

大手などでは有無を言わせず

全ての調剤をやらざる得ない事にもなりかねないので

これはテクニシャンを制度化ではなく

「調剤補助」という立場で行うぐらいがちょうどいいでしょう。



最後4つめ。

テクニシャンは最後の砦とする。


基本的には機械を導入しましょう。


この時代調剤業務・監査業務に関する機械も大分進歩しています。

そして機械はミスが少ないし疲れる事もない。

薬剤師以外の調剤行為は一切認められていませんが

機械の調剤行為は認められているのでバンバン利用しましょう。



以上4つが最低限テクニシャン導入の際に必要な条件と考えます。


まあかなり無理を言っているのは分かりますけど

これで損をする人ってだれもいないと思うんですよね。


薬剤師も多少は対人業務に充てられる時間が増えるし

患者さんもより密な指導を受けれるかもしれないし

無資格調剤もなくなります。


強いて言えば調剤補助は事務さんがやる事になると思うので

少し大変かもしれませんが

ピッキングするだけなら楽だし

最終チェックは薬剤師が行ってくれてもしもの責任は薬剤師。

そんな悪い事でもないと思います。


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やっぱり薬学部の新設は正しいですね。
薬剤師は過剰だがテクニシャンは不足しているという現状でテクニシャン制度が導入できないのであれば薬剤師を増やすしかないのでは?
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