お薬手帳の役割は2つの視点で考える



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電子お薬手帳


お薬手帳を活用するために

2つの視点に分ける必要があると思います。


1つは患者さんの服用している薬を経時的に把握して

それを服薬指導に活用したり

他の病院に受診した際に服用中の薬を医療機関で共有するための手帳。

つまり一般的なお薬手帳の活用です。


お薬手帳の持参の有無により調剤基本料が毎回変わるのも

こちらの活用の意味合いが大きいのではないかと思います。




そしてもう1つは災害時などの活用です。

急な災害で非難を余儀なくされた場合に薬を持ち出す事は困難。

そうなると避難先で薬を新たに処方してもらう必要がありますが

いつも診てもらっている担当の医師に処方してもらえない事も

十分にあり得る話し。

そんな時にはお薬手帳が大変役に立ちます。



この2つのお薬手帳の役割は似ているようで

実はかなり違うのではないかと思うんです。



と言うのも

現状では紙のお薬手帳と電子お薬手帳の2種類がありますが

紙は災害時に親和性が低い場合があります。



薬を服用する事が多い高齢者ほど紙のお薬手帳を使い

比較的薬の服用が少ないスマホユーザーが電子お薬手帳を利用するという構図において

高齢者の薬情報を手元の手帳だけで管理するのは得策とは言えません。




最近の調査によると

東京地区のスマホ所有者は平均70%に達したそうです。
スマートフォン所有率は71%、タブレットは39%にまで躍進(2016年)(最新)


60歳以上の男性は36%、女性は26%という事みたいですが

これが地方になると更に下がり

電子化お薬手帳の利用となるとよりいっそう少ない利用者数になるでしょう。



そうなると大半は紙のお薬手帳という事になります。

ただはっきり言って災害時にお薬手帳を持って避難するというのは

かなり難しいと思います。



もし災害にあったら何を持って逃げるべきか?という質問に対し

「防災グッズを持って逃げましょう」
「1日分の食料や水を持ちましょう」


など様々な応えがありますが

どうもネットで調べる限りは

お薬やお薬手帳というのはあまり重要視されていません。

本当は命に関わる事なので、かなり優先順位が高くていいはずなんですが

ヤカンや缶切りの方が大切な人が多いみたいです。



そもそも一刻も早く逃げなければいけないとなると

とっさの判断で「正しい避難」ができる可能性は低いです。

そして同時に「お薬手帳を持って逃げる」というものの優先順位は

さらに下位になると思います。


それ以前に、災害時以外に医療機関を受診する際にも

お薬手帳を忘れる人も多々いるわけで

避難時に手帳を持って逃げる人というのは

相当用意周到な人でしょう。



一方で避難時に持って逃げるもので上位になるのが

「財布」になります。

財布を持ち出す理由に、すぐ使用できる現金という理由もありますが

財布の中にクレジットカードや保険証を持っている人が多いのも

理由の1つだと思います。


そうなるとお薬手帳も「カード」の形でクラウド管理するのが

一番いいと思うんですよね。財布に入れる事もできますし。


たまたまかもしれませんが

セブンイレブンなどに行った時も

年配の方がナナコカードで支払いをしているのを見たりすると

案外抵抗感というのはそこまでないのかなあと思ったりもします。


そうなると災害時でも

スーパーのポイントカードを持って逃げる人が多いのであれば

カードのお薬手帳を入れるスペースは確保してもらえると思うんですよね。




余談ですがナナコ会員は4500万人を突破したそうです。





ただカード(電子化)の普及は単体で行っても

医療圏で共同して行わないと効果を十分に発揮しないわけで

ある程度まとまった導入が必須になります。

問題点は多いです。



ただ、処方箋も電子化が解禁になり

電子化黎明期である今だからこそ

災害時も視野にいれたお薬手帳が活用できるような

システムを目指す必要があるでしょう。


それに電子化に付随して患者さんの情報をもっと共有化できるようになれば

薬剤師にできる事の幅が広がり

必要な情報を患者さん経由で仕入れる必要もなくなるわけで

ただの「紙or電子化」という問題だけではないと思います。




もちろん時代が変われば自然と変わってくるかもしれません。

しかし災害の事を考えると

今年地震があったから今年はもう地震は起きない

なんていう保証はもちろんないわけで、早急な対応が求められます。





と言うのを

ソニーは7月26日、非接触ICカード技術FeliCa(フェリカ)と個人情報に配慮したクラウドシステムを用いた「医療・健康情報連携プラットフォーム」を事業化していくと発表した。
電子お薬手帳サービス「harmo」、医療機関・薬局に向けて事業化 ソニー



というニュースを見て思ったんですが

初期手数料5万4900円、機材購入費用(タブレット1台、無線LANルーター1台)は一式4万9800円、月額利用料8900円。



結構高いんですねえ。


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交通事故とかで病院に運ばれた時にも使えますね。
抗凝固剤を服用してたかによって止血処置が変わりますから。
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