非薬剤師の調剤業務を可能にし処方箋枚数規制を緩和する迷案






非薬剤師が行える対物業務の整理
処方箋40枚規制


このニュース、度々出てきますよね。

そして個人的には

「非薬剤師が行える対物業務の整理」

に関しては、まあそうだよなと言う印象です。

最近ではドラッグストアのトモズが

ロボットを活用した調剤業務での自動化を進めたり

そもそも厚労省は「対物業務から対人業務へ」として

薬中心の業務から患者中心の業務へと移管させることを決めていましたので

遅かれ早かれ非薬剤師が対物業務を担う事になるのは時間の問題でしょう。


しかし問題なのは処方箋40枚規制の方です。

どうしてここにきて処方箋40枚規制に手を付けるのか全く意味が分かりません。


厚労省としては調剤業務を非薬剤師が行えるようにし

「これまで調剤に充てていた時間を服薬指導や在宅訪問に充ててね」

と言うことのはずなんですが(少なくとも建前上は)

これを薬剤師の対応できる処方箋枚数を増やしては元も子もありません。




具体的な例を挙げますと

例えば薬剤師2名と事務1名の薬局で処方箋40枚以上を受けていたとします。

仮に非薬剤師の調剤全般が認められたとしても

ここに新たに調剤専門の非薬剤師を雇うなんて事はまずありません。

おそらく薬剤師は2名のままで事務が調剤に加わるのが現実でしょう。

もしくは薬剤師を1人削って調剤専門の非薬剤師を1~2人(正社員とパート)雇うか。

いずれにしても薬剤師の対人業務が充実するとは到底思えません。



ただ前提として

薬剤師1人あたりの処方箋枚数はもはやあって無いようなものです。

以前薬剤師の処方箋40枚について書きましたが

この数字が正しいとは到底思えません。

⇒処方箋40枚に思う事



現状では仮に1人の薬剤師が

40枚以上の処方箋を対応していたとしてもほぼ無風です。

それに過去1年間毎日40枚を超える薬局は

それなりの給料も貰っているでしょうから雇われ薬剤師側も了承の所も多いでしょう。



じゃあ処方箋枚数の制限なんていらないんじゃないの?

と思われるかもしれませんが

しこの処方箋枚数と言う最低限のいわば「目安」があるために

現場の薬剤師が守られている面も大きいと思います。


ただ処方箋枚数の緩和が行われると

「対人業務にシフトするため」と言うのは絵に描いた餅に終わり

今度は対人業務が質より量にシフトするだけです。

制度部会ではひっきりなしに

「薬局は十分な仕事を行っていない」と批難されていましたが

処方箋40枚を撤廃することによって

さらにそのようなやるべき事をやっていない薬局を助長する事になるでしょう。




ではどうしてこの様な話が出てきたのか。

でもこれは別にぽっと出てきた話しではありません。

そもそも平成28年度の診療報酬改定の財務省案の中で

調剤基本料の見直しと共に処方箋枚数の40枚の緩和の案が出されていましたので

今回これが再浮上した事になります。

⇒(28年度診療報酬改定、子ども・子育て)

そして薬剤師の1人当たりの処方箋40枚と言うのは

旧薬事法に基づいた省令によるものなので

今回の法改定のタイミングで40枚規制緩和の話しが沸いてきたのでしょう。



でもこの非薬剤師に調剤業務を認めるタイミングで

処方箋枚数の緩和を行うのは論理的にもやはりおかしいですよね。


でも薬剤師1人当たりの処方箋枚数緩和で得をする人も確かにいる事を考えると

もはや正論などいらないのかもしれません。


ただ逆に考えてみると

今回の薬機法改正で処方箋枚数の緩和が行われないとするならば

タイミングを考えてもこの話し自体が

当分の間出てこないのではないかなあと思います。


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

black black

Author:black black
薬局・病院・医療業界など薬剤師を取り巻く業界の最新ニュースをお届けします。

最新記事
ネット検索ならベスト
時給4000円以上ならココ
急募情報に特化
RSSリンクの表示