進路指導の先生は安易に薬学部を勧めないでください



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加計学園の獣医学部新設の話題も連日報道されていますが

さすがに6月も中ごろになると報道が減った気がします。

そんな渦中の獣医学部は52年間の間

新設の獣医学部がない事で話題になっていますが

一方の薬学部はここ15年の間に

46校から74校にまで増えています。

最近では長野県に薬学部を新設する計画が頓挫しましたが

今もなお薬学部新設を大学のアピールに利用する所は後を絶ちません。

しかしその弊害は大きく

薬剤師を目指す学生にも大きく影響してきます。

そこで進路指導の先生方にお願いです。

もし薬学部を希望している学生が生半可な気持ちで薬学部を選択しないように

じっくり話しをしてあげてください。その理由を説明します。



現在薬学部にはほぼ誰でも入ることが可能です。

これは薬学部が増え過ぎた一方で競争原理が働かなくなり

地方の私立薬学部では慢性的に定員割れを起こしている薬学部も増えてきました。

その結果薬学部の入学へのハードルが下がり

高校時代の成績が振るわなかった学生でも

取りあえず薬学部に入る事は可能になりました。

もちろん昔もお金を払えば入学できるような薬学部もありましたが

今はそれが全国において展開しているのが

今の薬学部新設における功罪でしょう。






ただ一方で薬学部が増えても

厚生労働省は薬剤師を過剰に誕生させたくないため

薬剤師国家試験を利用して薬剤師の数を調整しています。

最近の薬剤師国家試験は難しい

と耳にした事がある人も多いでしょうがその影響です。

ちなみに2017年度の薬剤師国家試験の合格率は71.58%でした。



ではこの数字を見てどう思うでしょうか。


おそらく

「入学した学生の約7割が無事にストレートで薬剤師になれる」

と考える人はいないでしょう。


ネットで検索すると

近年の国試の難化が著しかった2013年度の

第99回薬剤師国家試験の後の日刊ゲンダイの記事には

1200万円超がパー 薬学部生の4割が薬剤師になれない

という記事もありました。

そうなると

いくら薬学部に入りやすくなったからと言って

無事にストレートで薬剤師になれるのはたった4割しかいなんだ

と考える人もいるかもしれませんが

話しはそう簡単ではありません。



先程も書いた通り

2017年度の薬剤師国家試験の合格率は71.58%でしたが

その学生達が入学した年の2011年度の薬学部の入学者数は1万2638人で

国家試験の新卒合格者数は7052人ですから

諸々を考慮すると入学者の約半数がストレートで薬剤師になれたと考えていいでしょう。

そして裏を返せば約半数はストレートで薬剤師になれなかった

という事になります。

もちろん

「日刊ゲンダイが報じた時の4割よりも回復してるため安心だ」

という話しではありません。


ここで重要な事は

約半数がストレートで薬剤師になれなかったことではなく

ではその半数はいつ薬剤師になれたのか?という事になりますが

その答えは分からないです。



薬剤師国家試験の難易度が劇的に上がった2013年度の99回以降

薬学部においても合格率を高く見せたいため

留年・卒業延期等の措置が厳しく敷かれる所も出てきました。

すると仮に1年次に

「やっぱり薬学部は無理だ」とドロップアウトしたり

1度きりの留年や1回の国試浪人で済むならばまだ良いですが

これが5年次の実務実習を終えて

念願の薬剤師になるまでもう一歩という所で

いつまでも薬剤師国家試験に合格できない

あるいは受験できない状況でも

後には引けない状況になってしまいます。

平たく言えば

年間約200万円前後の学費をいつまでも上乗せする

必要があるということです。


昨今は奨学金の返済が話題になる事も多いですが

もし奨学金を利用しない一人暮らしの学生であれば

学費+生活費で

毎年新車の普通車を余裕で買えるだけのお金が吹っ飛びます。

かと言って途中下車はできません。


それに「ストレートで薬剤師になれる可能性が約5割」と言いましたが

これは偏差値が30台の薬学部も60台の薬学部もひっくるめた数字。

言わずもがな偏差値の高い大学は

「ストレートで薬剤師になりやすい」大学と言えますので

その一方では

ストレートで薬剤師になれる可能性がかなり低い薬学部がでてきます。

つまり薬学部に入りやすくなった反面

そのデメリットを考えないと

とんでもない事になってしまいます。




法学部に入った人全員が

将来は弁護士になれると思っている人はいないでしょう。

しかし薬学部に入ったならば

ほとんどが薬剤師になれる

と言ってもいいと思います。


ただそれにはそれ相当の努力はもちろん

余裕のある資金が必要であり

それがショートしてしまったならば全てがパーになってしまいます。


ですから進路指導の先生は

今の薬学部が過剰な時代において

本当に薬剤師をめざしていい学生は

お勉強ができる学生

もしくは

最低でも7年間薬学部に通える程度の財力がある家庭

にのみ勧めてあげてください。


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