院内調剤と院外調剤に点数の差があるのは当然



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2017年3月29日の中央社会保険医療協議会総会で

「院外と院内処方の調剤報酬に大きな差がある」ことを示す資料が提出されました。

中央社会保険医療協議会 総会(第348回) 議事次第


資料によると

院内調剤が27点の算定の所

門前薬局では105~110点

さらにかかりつけ薬剤師の薬局ならば178点で

実に院外調剤では院内調剤の6.6倍の開きがあるとされています。


そして

「同じことをしているのに薬局の報酬が高すぎる」

との批判があるわけですが


値段が高くなって当たり前です。


と言うより

高くなるように(分業を推進するために)制度設計し

歴史を経てきた結果今の状況になっている訳ですから

院内と院外の差が生じて当然だと思います。




そもそも日本は強制分業ではありませんから

仮に調剤費が高く設定されたとしても

処方箋を得なければ意味がありません。

当然ながら医薬分業が始まった当初は

医師会の猛反発により

医薬分業が一向に進みませんでした。

しかしこれを劇的に変えていったのが

いわゆる医薬分業元年と言われる

1974年(昭和49年)の診療報酬改定になります。

この年の改定で処方箋料に大幅に点数がつきました。

この年は2月と10月に処方箋料の改定が行われましたが

2月は処方箋料はたった10点だったものが

10月の改定では50点に跳ね上がりました。

処方箋を1枚発行するだけで自動的に約500円の収益となるので

月に2000枚の処方箋を出す病院では

2000枚(処方箋)×500円=100万円になります。

そりゃあ院外処方にしますよね。

もちろんお金の問題だけではなく

病院と独立した薬剤師が関与することの有用性も発揮されますが

今の医薬分業が70%を越えるまで進展したのも

やはり処方箋料の存在は「要」となる大きな存在だったでしょう。

そして同時に医師側にとっても

分業のメリットが相まっての医薬分業推進だったはずです。



もし仮に今分業を辞めた場合は

院内調剤のための

薬剤師の雇用の確保の面も厳しいです。

人気のある大病院ならば可能かもしれませんが

売り手市場の中で人件費もかなりかかってしまいます。
(もし分業廃止になると薬剤師バブルも弾けるでしょうが)

また数百万円から一千万円以上の在庫を抱える事にもなりますし

これまで通り医師の自由な裁量で処方薬を決定する事も出来なくなるでしょう。

もちろん独立した薬剤師の非関与の面でもデメリットも生じます。

それならば言い方は悪いですが

処方箋を出せば自動的にお金が入る院外処方のメリットは大きく

それに乗っかるのが当然の流れができているのではないでしょうか。

(話は少しズレますがリフィルは処方箋料に関しても
医療費削減に対して一役買ってくれる事になりそうです)

そんな中において

「院内と院外ではどうしてこれだけの差が生じるのか」

と批難しつつ分業のメリットを享受してきた状況において

長い分業の歴史を無視して

今だけを切り取り批難するのは違うと思います。




ちなみに現在風邪で処方箋が出たとしたら

オーソドックな処方内容であれば

処方箋料として1枚68点。

つまり680円です。






院内調剤と院外調剤の差の是正の議論において

院内調剤の報酬が上がるのは難しいと思います。

と言うよりも多少院内に点数を付けたとしても

全面院内処方に切り替えるには

上記で挙げたデメリットの方が優るでしょうし

院内調剤の報酬を多少高く設定しても

それは既存の院内調剤が多少潤うだけで

厚労省的には医療費削減に影響があるかと言えば正直微妙な所でしょう。


それに薬局の数を減らしたい方針なのは既定路線ですが

医薬分業を否定する姿勢はそこまでないでしょうから

院内調剤の報酬を上げ

相対的に院外処方率を下げるというのは現実的ではないと思います。




そうなると

医師会としても院外処方を叩いて報酬が下がれば御の字。

医師会副会長は

「副作用のフォローアップをはじめ、より適切にできるのは院外処方より院内処方である」

と指摘していますが

過度に医薬分業を否定し

処方箋料も入らず、院内調剤に戻すデメリットを受けることは

(おそらく)本心では望んでいないはずですから

薬剤師会側もこう言った議論の場では

もっと毅然とした態度をとってもいいのではないでしょうか。

そして昨今言われる院外の院内の議論に拍車をかけたのは紛れもなく

敷地内薬局の存在だと思うので

やはり敷地内薬局に関してはもれなく関与しない立場を明確にするべきです。

⇒敷地内薬局の報酬削減には反対



さもないと今後さらに

敷地内薬局の存在が院外と院内の架け橋になることで

院外調剤を叩く格好の材料が増えるだけでしょう。



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