セルフメディケーションを担う主役は薬剤師ではない説



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セルフメディケーションが重要視されてきている昨今ですが

OTCの活用は切っても切り離せないものになっています。


そして薬局の薬剤師も少しずつOTCへの関心が高まり

やっと重い腰を上げて取り組もうとしていますが

もはやOTC販売の主役は薬剤師ではないんですね。




2014年の統計によると

薬剤師の医薬品販売業に従事する人数は約13万人。
(医薬品の店舗販売業、配置販売業、卸売販売業に従事する者)

そして登録販売者の合格者数が2014年の段階で約15万人に上るそうです。


もちろん薬剤師は薬局でもOTCを扱っている事もあり

一方で登録販売者の試験に合格した人全員が

現場に出ている事はありえませんが

登録販売者の制度が2009年開始という歴史が浅い事を考えれば

急激にその数が増え、さらに人数は増えていくのは間違いありません。


となるとOTC、およびセルフメディケーションの主役はもはや

薬剤師ではなく登録販売者なんです。




・・・と、身も蓋もない事を言いたいわけではありません。





問題は既存のOTC薬のほとんどが登録販売者でも扱え

将来的に間違いなくOTCのシェアが伸びる中で

登録販売者の数を劇的に増やすのは問題があると思うんです。



「OTCのシェアが増えるのならば登録販売者増やしていいじゃん」

と思うかもしれませんが

問題なのは安易に登録販売者を増やして

OTCや周辺の知識及び

その販売体制がしっかり厳守されていない事に尽きます。





そもそも登録販売者の受験資格ですが

学歴・年齢:平成27年4月1日以降の試験より不問
実務経験:不問。どなたでも受験することが可能


となっています。ちなみに以前の受験資格は

・大学などで薬学の課程を卒業した人
・高校卒業以上で1年以上の実務経験のある人
・ 4年間以上実務経験のある人
・上記の人と同等以上の知識、経験があると、都道府県知事が認めた人


ですからかなり門戸が開いた形になっています。

それにしても学歴不問ってすごいですよね。




そして試験に合格した後に2年間の実務経験を積む必要がありますが

実はこの実務経験を積む間もお店の管理者になれないだけで

薬の販売は可能なんです。


しかもその2年間の実務経験というのが

「店舗の管理者・管理代行者の要件を満たした人の指導の下で、販売に従事する必要がある」

という何ともぼやけたものとなっています。


では管理者の登録販売者と新米の登録販売者の区別はどこでするの?

という話しですがこれは

「名札等で判別できる標記」

とされているんですね。


ただでさえ薬剤師か登録販売者がすらも判別が難しく

下手すると全員薬剤師と思っている人がいる中で

この違いだけで分けている現状があるわけです。



おまけに管理者になれる実務経験というのは2年間ですが

5年間の中で80時間以上ある月が24月(2年分)あればいいんです。


以前は「1ヶ月間の実働80時間以上における12ヶ月以上の連続した期間」

であった事からするとこちらもかなり優遇されました。


まあこれは女性の場合などは出産や育児によって

環境的に勤続が困難な人にとっては朗報だった事でしょう。



しかし以前に登録販売者の試験に関しては実務経験が必須でしたが

自分の社員を早く登録販売者にしたいがために

わざと実務経験を偽って受験資格を与えた所が跋扈した歴史がありますが

この改定によってそれが改善したかと言えば

むしろ改悪だったのではないかとすら思います。





もちろん登録販売者はOTCのほとんどを扱う事が出来て

なお且つ給料は薬剤師の半分程度で良いわけですから

登録販売者を重宝したいのは分かります。


個人的にも「薬剤師の職域が~」などと言うつもりもありません。



しかしいくら使い勝手が良いからと言って

窓口を広げすぎるのはどうかと思うんです。



ちなみに学歴不問になった最初の試験では

合格率は45%でした

意外と低いと思われるかもしれませんがそれでも

約2.3万人の登録販売者が誕生しています。






良く薬剤師不要論で言われるのが

「ドラッグスストアで薬を買っても何も聞かれない」
「薬剤師である必要性はない」

という事が言われます。

そしてこの原因は

個々の薬剤師や登録販売者の質の問題でもあると思うんですが

一番の問題は企業のコンプライアンスが低い事だと思うんです。


現状、正直販売ルールが徹底しているとはとても言い難い状況です。

まずはそこの改善が最優先。今すぐにでも可能です。


しかし個人の知識や資質の問題は

ある程度時間をかけて積み重ねないと蓄積されません。

もちろん時間だけが過ぎても中身が伴わなければ全く無意味です。




今後OTCの役割はかなり重要になってくるのは間違いありません。

そして要指導医薬品は第1類に。1類は2類へとだんだん降りてくるでしょう。


そうなった時にもはや薬剤師かそれ以上にOTCを扱っている登録販売者は

より一層薬の適正使用、利用者の安全を担う必要が出てきます。

そんな時代に

販売ルールも守っていない

知識もない経験もない登録販売者(薬剤師も)を増やすと言うのは

利用者の安全を第一に考えて行っているとは到底考えられません。





ですから安易な登録販売者を増やすのは反対です。


せめて試験の難易度を上げましょう。

そして試験合格後すぐにOTCを販売できるのは

廃止した方が良いと思います。

少なくとも1年は実務経験を積んだ方がいいのではないでしょうか。




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