日薬副会長が門前に新店舗を出店した事について



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栃木県で調剤薬局を展開し、日本薬剤師会の森昌平副会長が社長を務める「かみや薬局」(佐野市)は、佐野厚生総合病院(同市)の院外処方箋発行を機に門前薬局の新店舗を出店した。
日薬幹部が門前に新店舗、同業者から苦言  日薬主張と「真逆」、森副会長は「かかりつけ発揮できる」



日本薬剤師会副会長及び

栃木県薬剤師会副会長の森昌平氏が

門前薬局に新店舗を出店し批難を浴びているニュースです。


批難の理由としては

調剤チェーンの門前展開を批判してきた日薬の主張と「真逆」

というのがメインみたいですが

最初このニュースを見た時の印象は

「門前薬局への薬剤師会幹部の出店はそんなに悪い事なのだろうか」

と少し疑問に思いました。

と言うのも確かに批難は正論であり

薬剤師会の副会長の立場もあるため理由も分かるんですが

一般的な新規出店は門前の方が未だに多いはずですし

日薬幹部=門前NG

とするのは何だか可哀そうだと

個人的には珍しく薬剤師会擁護の意見でした。



ただあまりにも違和感を感じたので

森昌平副会長が代表を務める

「かみや薬局」について調べてみました。

するとまあ批難されて当然だと思う点が多々ありましたので紹介します。



まず2015年の敷地内薬局が世に出る前の議論の段階で

薬剤師会としては敷地内薬局解禁、いわゆる規制改革に反対の立場を取っていました。

その規制改革会議の場で森昌平氏はこう発言しています。


「患者を全人的に管理する時に、マンツーマンのかんけいではなく、幅広い医療機関、面分業をすすめることが国民のためではないか」


しかし森昌平氏の経営するかみや薬局ですが

見事に全て病院・クリニックの門前薬局です。

今回新店舗して批難を浴びた店舗も当然門前薬局。


まあ100歩譲って会社の設立は1991年。

面分業が言われ始めたのがここ数年ですから

門前中心の薬局になるのも分かりますが

それでよく

「面分業をすすめることが国民のためではないか」

なんて発言できるものです。



また2009年の話しになりますが

森氏は公的病院の移転の際に門前薬局誘致に名乗りを挙げます。

その額なんと月額367万5千円。

最高落札額で入札されました。

しかしかみや薬局は異例のキャンセルをし、結果出店を諦めました。

当時はもちろん敷地内薬局なんてものは認められていませんが

今ならば間違いなく敷地内薬局の誘致の案件でしょう。

そして当然と言えば当然ですが

当時の議員からはこの様な質問が飛び出していました。

「現在の足利赤十字病院の院外処方箋の数と進出を予定している薬局の数から単純に考えますと、仮に7軒も薬局ができるとなれば、周辺の薬局は何軒かはつぶれることは明らか」

「調剤薬局を行政の手にて設置する事業を行うということは、断じてあるべきものではないと考えている」

この声が当時の森昌平氏には届かなかったのか

ギリギリになって届いての辞退なのか分かりません。


なんと家賃収入1億2千万円余!競馬場跡地への調剤薬局設置



今回かみや薬局が出店するのは

佐野厚生総合病院という病院で

2017年の4月3日から院外処方を開始する病院です。

病床は500床を越える病院となります。

そしてかみや薬局は道路を渡らなくて済むかなりの好立地に

事前に場所を抑えていたそうです。

(そして近くにある別の門前が日本調剤と言う・・・)



結局何が言いたいのかと言いますと

かみや薬局は昔から今にかけても

かなり門前薬局志向であるのは間違いないでしょう。


しかしそれは別に構わないと思っています。

ただ問題なのは

個々の薬局・薬剤師を守るための薬剤師会のはずなのに

薬剤師会と言う大きな母体では偉そうな発言をしつつ

自分に一番近い地元の薬剤師及び会員の気持ちも汲み取れないのが

まさに今の薬剤師会の縮図そのものを映している様な気がするんです。






「今回の出店は処方箋枚数を追い求めるものではないと釈明。設備面などの充実も図った上でかかりつけ機能も発揮し、地域や患者に貢献していく姿勢を示す」

これは森氏の今回の薬局開局の際の発言ですが

もはや大手チェーンと区別がつかないような発言です。

地元の薬局からしても県の代表としても許しがたい事でしょう。



ですから嫌味ではなく

森昌平氏は薬剤師会を辞めればいいと思うんです。

少なくとも副会長と言う肩書は名乗るべきではありません。


「私は面分業なんて儲からないからやらない。門前で生きていく」


と言って自由にやればいいと思います。

今回

「言動の不一致だ」

と批難されていますが、発言自体医師会の顔色をうかがいつつ

当たり障りのないことしか発言しないのに

その発言すらもブーメランなんて洒落になりません。
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ハーボニー偽造品事件の根本的な問題



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奈良県と奈良市は2017年3月7日、C型肝炎治療薬ハーボニー配合錠(一般名レジパスビルアセトン付加物・ソホスブビル)の偽造品が発見された、薬局チェーンの関西メディコ(奈良県平群町)に対し、行政処分として改善措置と報告を命じた。
ハーボニー偽造品で関西メディコに行政処分


改善措置命令以外の行政処分はまだ発表されていませんが

今回発令された改善措置もお役所的と言えばそれまでで

ざっくり言うと

「事故報告の体制を整えましょう」
「薬局の開設者は管理者にしっかり管理させましょう」
「管理者は開設者に対して適切な意見をしましょう」

という改善措置。

ただ今回の改善措置命令を見て思った事は

このハーボニー偽薬問題の根本的な問題は

「企業方針」と「管理者」の在り方

ではないかと思うんです。




そもそも

今回の事件の改善措置命令は3店舗のみに発令だったという点。

また「開設者」と「管理者」の立場を明確に記している事から

管理者と開設者の立場は分けて考えられるものです。

そうです、当たり前のことです。

おそらく薬学生でも知っている常識だと思いますが

ただはっきり言って実態としては

圧倒的に管理者の権限と責任はミスマッチだと思います。


そもそも今回の事件において各薬局の管理者及び仕入担当が

「少しでも安い卸を使って会社に貢献しよう」
「ハーボニーは正規ルートでなくても大丈夫」

と判断して行ったものかと言えば

おそらくそんな事はまずありえないでしょう。

仮に管理薬剤師の勝手な判断で行ったのであれば

ガバナンスがヤバい会社としてそれはそれで大問題です。

ただ実際に関西メディコ内で3つの店舗から偽ハーボニーが発見されている事から

それは管理薬剤師の意思よりも

企業としての方針でその形に収まったのではないでしょうか。

しかし改善措置命令は3店舗のみです。

※追記
どうやらサン薬局平群店で医薬品をまとめて仕入れた後、各薬局に配送しているみたいですね。


もちろん当の薬局も問題はあります。

そもそも添付文書も外箱もない状態の薬で

それを偽物と判断できなかった、と言うよりも

おそらく「疑念すら持たなかった」点に関して

関与した薬剤師を擁護するつもりはありませんし

石原元都知事ではありませんが

薬局のトップである以上責任を負うのは必然です。




しかし企業の方針に疑問を持っている管理者と言えども

企業のお金が絡んでくる経営的な方針に意見をするのは

数店舗の風通しのいい薬局ならばともかく

中規模以上の薬局ならば

果たしてそれがまかり通るかと言えばかなり厳しいのではないでしょうか。



「管理者を守る必要はない。そんな職場はやめろ」

という意見も正論だと思います。

ただ個人的にはやはり個々の店舗ではなく

企業全体としての業務体制を見直させるべきだと思いますし
(役所は大変かもしれませんが)

特に経営的に企業としての方針が明らかか否かということに関しては

明確にしておくべきだと思います。

そうしない限りは

利益重視で起こり得る問題と現場のリスク

このバランスを保つことはほぼ不可能です。


しかも現場のリスクの向こう側には患者さんのリスクがあるわけで

本来ならば企業として天秤にかけてはいけないもの。

しかしそのバランスが崩壊している中では

きっと別な形で再度大きな問題が起きると思うんです。



また「うちは現金問屋を使っていないから大丈夫」と安心していても

いつ自分が加害者側になるか分かりません。

例えば常態化している無資格調剤や

ノルマ的なかかりつけ薬剤師の算定なども

店舗としての責任になるとしたら

それらは

「本来管理者がしっかり管理すべきもの」

である一方で

「管理者には事実上権限がないもの」でしょう。

しかしそれでもやはり現場の管理者の責任がゼロと言うのは通らないと思うんですよね。




関西メディコの吉田寿々代専務取締役は今回の事件に関してこうコメントしています。


「仕入担当者は、価格の安さで誘惑にかられたようだが、定期的に購入しているわけではない。しかし、慎重さを欠いた。仕入担当者も反省している。今後は(ギリアド社の)正規取引先のスズケンさんから購入する」
厚労省 ハーボニー偽造品が新たに9ボトル 正規取引先外の都内卸売業者の在庫に



誘惑にかられたのは本当に仕入担当でしょうか。


どうもここにも「経営者」と「仕入担当」という都合のいい線引きがなされている気がします。

もし仮に本当に仕入担当の独断だとしても

やはり背景には会社への貢献度を銭金で反映しているのではと邪推してしまいます。

そうなってくるともはや現場の人間も問題ですが

その評価体制自体も相当に問題があるのではないでしょうか。



まあ現時点ではあくまでも「改善措置命令」のみ。

まだ改善措置以外の行政処分が出ていない段階なので

行政処分次第ではまるっきり違う意見になっている可能性もありますが

やはり今後集約化は避けられない薬局業界においてスルーできない問題だと思います。

ただそれにはやはり現場の薬剤師の声が必要不可欠だと思うんですよねえ。

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「思考停止でAGもアリ」への反論を読んで



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思考停止でAG(オーソライズドジェネリック)もアリと思う理由
※コメントで反論を頂きました


そもそも反論をくれた方は

「思考停止でAGを選ぶな」という主張の記事を書いた方なので

「思考停止でAGもアリ」という主張に反論があるのも当然でしょう。


そもそも

「ジェネリックを抵抗なく使用してもらうため」

に注力している薬剤師と

「どのジェネリックがベストか」

というメーカーでは

立場が違うので難しい話しだと思いますが

その点に関しては前回書きましたので

今回はあくまで超個人的な意見として書いていきたいと思います。




まず最初に言っておきたいのが

現時点でのジェネリックのシェアは確かに高まっていますが

必ずしもジェネリックを利用している患者さんが

現状に不信感を抱いていないかと言えば

また別問題という前提を考えなければなりません。

むしろこれまでのネガティブな経験を踏まえてAGが発売される際は

優先的にAGを選ぶ所も多いのではないでしょうか。



ただ、もし仮に個人的に患者さんや医師への不信感さえなければ

はっきり言えば別にAGでなくても良いです。

AGでなくても良いので

ある程度まとまったシェアを持ったジェネリックが出る事を望んでいます。

その理由として

患者さんが薬を貰うのは1つの薬局だけではありません。

場合によっては入院して病院でもらう可能性もありますし

ひょっとすれば他の薬局でもらうケースもあるかもしれません。

するとフェキソフェナジン「○○」という

メーカーの名前部分だけが変わるのであれば

大して気にはならないかもしれませんが

見た目もシートも変わってしまうと

やはり効果(主観)の面や飲み間違えのリスクが上がってしまう。

そうなった際にある程度の地域連携した

最大公約数的なメーカーを選ぶのも必要だと思うんです。


ただ患者さんや医師への不信感がない前提などはありえない話しで

それこそ再度言葉を借りますが

製剤工夫ばかりを見て患者さんの思いをくみ取れないなら意味はないでしょう。


そしてこの手の医師・患者さんの主観が大きい薬は

ジェネリックへの移行自体が困難なケースも珍しくありません。

増加する後発医薬品の使用、品質への不安も



ただ患者さんの主観が入る薬はAGがベスト。

おそらく現場の薬剤師の中では

「ジェネリックは効きが悪かった!やっぱり戻して!!」

と言われたことがある人は決して少なくないでしょう。

そしてその割合は患者さんの主観が入る薬に関してはより顕著になります。

抗生剤ならまだしも抗ヒスタミン薬では

後発品は嫌だと主張されるケースがあると思います。

しかしAGならばその点が改善されるのがAGのシェアが高い理由の1つでしょう。

まあこんなことは釈迦に説法でしょうが。。




そして、多くの薬剤師が違和感を持ったであろう部分。


現状AGが発売されていないジェネリックに関しては

AG以外のジェネリックを選定している事になりますが

では各薬局が何を基準にメーカー選んでいるかは

分かりません。

それこそ前回も書いた通り日本調剤のケースもあるでしょうし

チェーンの薬局ならば

そこに現場の薬剤師の意向がどこまで反映されるか疑問が残る所です。

まれにアンケートなどもありますが信憑性は不明です。

ついでにAGを選ぶ理由も分かりません。


結果調剤薬局は5万件以上あるのでジェネリックを選ぶ理由はそれぞれ。

しかしAG・非AGを選ぶ理由・選ばない理由が分からないのに


どうして

「安易にAGを選ぶ薬剤師」は怠惰だ

と限定して批難するのか分からないんですよね。




それならばAG以外も安易に選んだら怠惰でしょうに。

どうも「正しいジェネリックを選びましょう」ではなく

ただAGだけを目の敵にしているだけの印象を受けました。





確かに薬剤師の怠惰でメーカー選定が甘い現状があるのかもしれません。

しかし雨後の筍の様に次々と後発品メーカーが乱立し

新発売のペーパーだけを送られてきて

それを全て吟味しろと言うのは正直どうなのと思います。

1つの先発品に10社以上ジェネリックを販売し

その選定する明確な違いなども一切示す事なく

仮に電話で質問しても

とても「情報提供」と呼べるレベルの回答が得られない所もある。

しかし全てを現場の薬剤師へと丸投げしておいて

かたやAGを選んだら怠惰と言われても

何だかなあと思った次第です。

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