なぜオンライン服薬指導が話題になるのか分からない



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先週オンライン服薬指導の話題が活発になっていましたが

正直どうしてここまで話題になったのか良く分かりません。




改めてその情報源となる毎日新聞のニュースを見てみても

正直これまで特区でやってきたことが全国的に解禁になるだけで

むしろ特区⇒解禁は既定路線ですらあったでしょうから

「これで薬局の形が変わる」
「時代が変わる」


的なコメントを非薬剤師ならともかく

薬剤師の中でも同様のコメントを見る事もあり

いまひとつ理解できません。



ただよく読んでみると、これ完全にミスリードなんですよね。


と言うのも今回のこの毎日新聞の

タイトルと解説記事のイメージ図が問題で

「医師処方薬 配送可能に 在宅でオンライン指導 20年春」と題し

イメージ図では

何だか医師(医療機関)が患者さんを診察している図ですが


オンライン服薬指導



これ、良く見てみると医師の隣にパソコンが書かれているんですよね。

そして医師の隣のこのパソコンは患者さんのカルテを書いているのではなく

おそらくオンライン診療を指しています。

つまり今回の記事とイメージを見て

「病院を受診した人がオンライン服薬指導を受けることができる」
「処方箋薬全てがオンライン服薬指導の対象」

と勘違いしそうですが、これは間違いで

従来通りオンライン服薬指導はやはり

オンライン診療とセットで機能するしかなく

あくまでも対面の補完と言う位置づけは変わりません。



記事をよく読んでみると

国は今年5月から、国家戦略特区を利用して、福岡市、愛知県、兵庫県養父市の3地域で薬剤師のオンライン服薬指導を解禁。患者が離島やへき地に居住し医師のオンライン診療を受けていて、薬剤師とは対面が難しい場合に限って、郵送などで薬を受け取れるようになった。厚労省は法改正でこれを全国に広げつつ、特区と同様に地域を山間部などに限定したり、薬剤師に一定の対面指導を義務付けたりといった条件は課す方針だ。

毎日新聞より

としています。




ちなみに以前この件に関しては

医師会が厚労省に質問し

明確に答えを出しています。

日医副会長の今村聡氏は、例えば患者が医療機関に行き、対面の診療を受けた場合に、服薬指導も対面とするのかどうかを確認。厚労省は、「当然のことながら対面の服薬指導になる」との見解を示した。
特区での遠隔服薬指導、報酬が明らかに


そうなると対面で受診が必要な人は

あくまでも対面で服薬指導が必要になってくるんですね。




とは言え全国的にオンライン服薬指導が解禁になる時代には

オンライン診療自体も今よりもかなり進んでいると思いますので

今の立地至上主義の薬局から多少の変化は生まれるでしょう。




ただそれでも爆発的な普及はオンライン診療に依存するところが大きく

多くの人がイメージしているような革命には至らないと思います。

Amazonが参入するほど今のところ市場規模は大きくありません。





一方でこのニュースでほぼ確定的になったことは

要指導医薬品の対面は解禁になるであろう点と

リフィル処方箋は不可能ということだと考えます。



前者は言わずもがな処方箋医薬品をオンラインで購入できるのに

市販薬を法で縛る必要性はなくなったからです。


そして後者に関しては

オンライン診療は症状が比較的安定している過疎地に住んでいる人などと

非常に親和性が高いですが

それらをリフィル処方箋で解決するのではなく

オンライン診療で補完すると言う事になりましたので

おそらくリフィル処方箋の議論の余地はなくなると思います。



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保険薬局取り消しのニュースから考えること



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最近興味深いニュースが2つありました。


⇒薬局数が5万9000軒超え、増加止まらず


⇒広島で保険薬局と保険薬剤師の取り消し処分


前者は薬局数が5万9000件を突破したニュースで

「増加止まらず」と言うタイトルが付けられています。

一方後者は

不正を行った薬局と薬剤師が保険医療機関・保険薬局の

取り消し処分を受けたというニュースになります。


これを見てどう思いますか?

個人的には

「そりゃあ薬局数は増える一方だよね」

と言った感想を持ちました。



と言うのもまずこれだけ厳しい薬局への風当たりの中

あえて薬局を増やそうと考えるケースはざっくり考えて以下が考えられます。

・敷地内薬局
・ドラッグストアの調剤併設の増加
・病院やクリニックの新規開業に伴うマンツーマン薬局


おそらくこれらに該当しない薬局が新規開業を考えることは

大分少ないと考えられます。

端的に言えば「それなりの利益が見込める」所での開業

と言っても過言ではないでしょう。


そしてそれらの地域は未だに全国に多く存在していることから

薬局の新規開業はいくら鈍化していると言えども

薬局は増え続けるんですね。



そして増え続けるもう1つの理由はそうです。

薬局の数が減らないからです。

ではどうして薬局の数が減らないのかと言えば

減らすことができないからだと考えます。

それは冒頭で紹介したニュースが関係します。




このたび広島県のあじさい薬局が

保険薬局と開設者の保険薬剤師の登録の取り消し処分

を受けましたが正直割に合わない不正です。


取り消しとなった理由を見てみると

1、医師の診察を受けることなく、無資格者に作成させた処方せんに基づき調剤が行われたものについて、調剤報酬を不正に請求していた。(その他の請求)

2、記載されている患者以外が服用する薬剤の処方せんであるにもかかわらず、当該処せんに基づき調剤が行われたものについて、調剤報酬を不正に請求していた。(その他の請求)

3、算定要件を満たさない薬学管理料に係る調剤報酬を不当に請求していた。

4、実際に行った在宅訪問について、実際には在宅訪問を行っていない薬剤師に薬剤服用歴の記録を不実記載させて、調剤報酬を不当に請求していた。




とまあ薬局側を擁護する余地はありませんが

何が割に合わないのかと言えば

薬局でもクリニックでもなく厚生局側です。


もともとこの薬局の不正の発覚は厚生局への情報提供文書が発端とのことですが

実際に取り消し処分になるまで計9回の監査が行われたそうです。

そしてその後厚生局はこの薬局に死刑宣告をするわけですが

もし自分が厚生局の人間ならそんな役回りはごめん被りたいです。


「それが厚生局の仕事だ」

と言えばそれまでですが

どう考えても白か黒で言えば黒の薬局と言えども

安易に保険取り消し処分とはできないために

何回も監査を行う必要があり

そして逆恨みされるリスクも考えれば

この労力は生産性がほとんどありません。


もちろん不正することが

保険薬局の取り消しに繋がると世間に広まり

これらの不正に心当たりのある医療機関が改心すれば

多少の意味はあるかと思いますが

もう少し時間が経てば

「そう言えばあんなニュースがあったなあ」と風化することでしょう。




以前制度部会で

薬局の機能を法令化しそれを遵守しない場合は

レッドカードを与えるべきという主張がありましたが

これまでの薬局に対する保険薬局の取り消しの歴史を見れば

今回の件も踏まえると相当厳しいのが現実です。


おそらく薬局の数は時期に6万件に到達すると思いますが

これを4分の1に減らすとしても

相当数の薬局を死刑宣告していかなければならず

場合によっては

その権力の扱い方で大問題に発生してしまうことも考えられます。






そして最近は

薬局の数を減らす国の政策を見ていると

それがどこまで本心なのか分からなくなってきました。



もちろん薬局を「減らす事」自体は目的だと思いますが

結局の所薬局の「数」なんてどうでもよく

ようは薬局医療費を下げることができればそれでいいのではないでしょうか。



薬局は不要であると世論を味方につけ

薬局を減らすと公言し薬局の評価を下げる。

その結果1店舗あたりの利益を削ると言った方法をとり

これをエンドレスで繰り返していくことが

医療費抑制にもつながり

等しく恨みを分散する事もできますしね。


薬局の数は減っても処方箋枚数の発行数は

国でも調整することはできません。




となると少なくとも薬局の数が

1度の診療報酬改定で激減するとは

正直思えないんですよねえ。

だからこそ危機感に乏しい所は

いつの間にか自然淘汰されていくんでしょう。

しかし先の事は正直ふたを開けてみないと分かりません。



ただ1つ確実に言えることは

医療機関と暗黙の了解で不正を行っている薬局は

今回のニュースを近隣の医療機関に周知すべきということ。

そしてもし心当たりがあるならば

即刻改善すべきということ。

それと

内部告発には気を付けろ

と言う事ですね。




まあ気をつけるも何もそもそも不正している薬局が悪いんですが。。。

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患者が薬局を選ぶ基準に理想論を持ち込む人達に驚愕



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2018年10月18日、厚生労働審議会医薬品医療機器制度部会が開催され、19年4月の医薬品医療機器等法(薬機法)の改正に向けた議論が行われた。
日薬、薬局を機能で3つに分類するよう提案




まだ議事録も出ていない段階ですが

DIオンラインの記事を見た限りでは

参加している議員はもちろんですが

肝心の日薬ですら本当に理想論しか語っていません。



特に象徴的なことが「薬局を3つの機能に別ける」というものです。

・基本的な機能を有する薬局
・いわゆるかかりつけ薬局
・抗癌剤等の高度薬学管理機能を有した薬局

薬局をこれらの3つの機能に分類するような制度設計の提案です。

一見、薬局の機能がしっかり分類されて

その中で個々の薬局が自分の役割をこなせばよく

患者さんにとっても理想的な形であるように見えます。


認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏も

「患者が薬局を選ぶ基準が分かるように、薬局が果たし得る役割は何なのかという全体像を出した上で、どれをやっている薬局なのかを見えるようにしていくことが必要」

と言っています。


でもこの意見に賛同しているお偉い方は

患者さんが薬局を選ぶ理由を

「薬局の機能」で選ぶことがどれだけ非現実的か

分かっているのでしょうか。



例えば最近の例で言えば

敷地内薬局の制度緩和についての千葉大学の調査において

なんと患者の98.8%が「良い」と回答したらしく

ほぼ全員が敷地内薬局の存在に好印象を抱いています。

敷地内薬局、患者の98.8%が「良い」より

その理由はなぜか?

敷地内薬局の方が医療機関の意図をしっかり汲み取って

質の高い服薬指導を行っているからでしょうか。

そんなはずはありません。

これだけ敷地内薬局が好評なのは

薬局を選ぶ基準はいつの時代も立地がモノを言うからです。


もちろん世の中の6万件近い調剤薬局の全てが立地で選ばれたとは言いません。

中には特定の薬局・薬剤師への信頼の元

処方箋を持って行く関係の所もあるでしょう。

千葉大学病院の聞き取り調査でも98.8%が良いと答えたからと言って

98.8%の全ての患者さんが

敷地内薬局に処方箋を持っていくわけではないと思います。


しかしいくら「立地に依存しない薬局」を目指した所で

近年の状況を見ればそれがどれだけ難しいことかと言うのは一目瞭然。


病院の目の前の景色を変えるどころか敷地内薬局が跋扈している現状です。




つまり薬局側の機能を勝手に3つに分類した所で

結局患者さんは利便性の高い薬局を利用するだけになるのではないでしょうか。


たとえば複数の医療機関を受診している人は

自分の「かかりつけ」の薬局をつくり

そこで「かかりつけ薬剤師」の契約をすることで

薬の一元管理を行う制度が導入されてしばらくたちますが

薬局の構図は大きく変わったでしょうか。


結局これまでの通っていた薬局の薬剤師に

なんだか良く分からないまま同意書を書かされて

そこが自分のかかりつけ薬局・薬剤師になっていたケースがほとんどで

その過程に患者さんが「薬局を機能で選んで評価した結果」であるとは

到底思えません。

そこに「信用・信頼」があったのかも不明確です。




これはしっかり選ばない患者さんが悪いという話しではなく

下手に理想を語ってしまった制度設計の失敗だと思うんです。
(もちろん利益目的で加算をとる薬局も悪いです)


今回もまた医療を提供する側の理想論だけで話が進み

当事者の患者さんが置いてきぼりの議論が始まっています。



そしてそれを提案したのが日薬というありさま。

薬局を分類して減算する既定路線を自ら提供するとは流石です。


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