医薬分業は不要と言う「ある人」の発言が理解できない



にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
   




医薬分業でメリットを感じたことはほとんどない。医薬品医療機器制度部会は第4回会合を開催し、「薬局・薬剤師のあり方、医薬品の安全な入手」をテーマに検討するはずだったが、現状の薬局・薬剤師に対する苦言に大半の時間を要し、新制度を見据えた建設的な意見交換には至らなかった。
薬局へ不満爆発 大半の委員が今の医薬分業は不要




先日行われた医薬品医療機器制度部会で

医薬分業と薬剤師がボコボコに言われたようですが

薬局・薬剤師のあり方・医薬品の安全な入手

と言うテーマがテーマだけに

ここぞとばかりに不満を爆発させたのでしょう。

ただこの部会の内容を見て

どうにも腑に落ちないことがあったので

ある委員の意見とその感想を簡単に書いていきたいと思います。


山口育子委員(ささえあい医療人権センターCOML・理事長)
「現状の医薬分業で患者・生活者はメリットをほとんど感じていない」と切り出し、「大半の薬局は不十分で、その要因は調剤報酬だけで経営が十分にやっていけるところにある。多くの薬剤師がこの認識を変えなければ、(医薬分業は)コスト・サービスに見合ったものではない」



との事らしいのですが

個人的にはこの意見後半の部分はともかく

「現状の医薬分業で患者・生活者はメリットをほとんど感じていない」

と言うのは信じられない発言です。



もちろん患者さん個人の意見として

「自分は医薬分業のメリットを一切感じない」と言う意見は全く問題ありません。

その人が本当に自分でそう感じた意見ですから他人がとやかく言う必要はありませんし

そう言われた薬局・薬剤師は改める必要性があるでしょう。


ただこの方はNPO法人の代表の立場で

「患者・生活者はメリットをほとんど感じていない」という

個人の感想をあたかも世論代表かの様に

この場で発言できるのはどうなのかと思ってしまいます。




そもそもこの方が代表をされている

「ささえあい医療人権センターCOML」って何?

と思った人も多いと思うので紹介しますと

患者が自立・成熟し、主体的に医療参加することを目指しています。
患者と医療者が対立するのではなく、“協働” する医療の実現がCOMLの願いです。
COMLでは、電話相談を日常の活動の柱に、
医療現場により良いコミュニケーションを築く活動をしています。

COML HPより

という事らしいです。



実際の活動の具体例として

流産の処置のため手術を受けたらそれが原因で子宮内膜に穴があいてしまった。
しかし相手は大学病院なのでどう説明を求めていいか分からない。

と言う相談者に対し大学病院へのアプローチ方法の指南を行う


などを電話相談で行っている様です。


詳細な活動はネット上で得られる情報しか分かりませんが

ざっくり言うと

「健康被害を受けてしまった患者さんの悩みや怒りや不安を

適切な形に落ち着けるための仲介役的な役割を担っている組織」


といったニュアンスでしょうか。
(もちろんこれだけではないでしょう)




ただこの活動は医療事故等で悩みを抱えている人が対象です。

となれば薬を介した医療事故は山ほど起きるリスクがあるわけですが

その様な不幸な事故を防ぐために存在している薬剤師は無視し

そんな中で

「医薬分業のメリットを感じていない」と発言できる事が

理解に苦しみます。



もし医薬分業のメリットを感じている人はほとんどいない

メリットを感じているのは一部の人間だけ


とこの方が思っているのであればいわば

その一部の人間の健康被害には目を瞑るべき


と同義だと思うんですがさっぱり理解できません。





少なくとも医薬分業が廃止されたら

この方のNPO法人の電話回線がパンクするくらい

患者さんの健康被害の悩みが殺到すると思います。







このNPO法人の会報誌の見本を見ると

東京女子医科大が紹介されていました。


東京女子医科大と言えば

ラミクタールを過剰に投与していまい死亡した事故が記憶に新しいです。


東京女子医大病院 薬16倍投与、女性死亡



このケースでは薬剤師の疑義があったにも関わらず

薬が過剰投与されてしまった非常に残念な事故でした。



そんな自分達が取材する大学病院で起きた医療事故

おまけに薬が関与した結果起きた事故である事を知っていたら

少なくとも

現状の医薬分業で患者・生活者はメリットをほとんど感じていない

とは発言できるはずがありませんし

この様な悲惨な事故を知った上で発言しているのであれば



おそらく何を言っても無駄でしょう。



この意見に賛同する方はクリックをお願いします
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

かかりつけ薬剤師の勤務要件の緩和は不要



にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
   




 厚生労働省は2018年3月5日、4月の調剤報酬改定に向けて、かかりつけ薬剤師指導料(かかりつけ薬剤師包括管理料)の施設基準の変更点とともに、患者から得る同意書の様式例を公開した。
かかりつけ薬剤師の「在籍1年以上」は10月から




今回の診療報酬改定では

当然の存在として継続するかかりつけ薬剤師ですが

個人的に意外だったのがその点数です。

思えば2016年度診療報酬改定の時には

かかりつけ薬剤師が70点もある事に対して

「さすがに70点は高すぎるし、今後は減らされるに違いない」

と思っていましたが

2018年度のかかりつけ薬剤師がまさかの

プラス改定で73点

というのには正直驚きました。

ただこのプラス改定には

「客観的にかかりつけ薬剤師を評価して73点が適切」

と言ったものではなく

「とりあえずかかりつけ薬剤師はプラスになりました」

と言いたいがためのプラス3点である気がします。

これはかかりつけを推進したい一方で

想定外に加算する薬局とそうでない薬局に差があり

それを是正したいための意味もあるのでしょうか。




いずれにしても今後もその重要性が問われるかかりつけ薬剤師ですが

今回注目したいのはその要件の緩和です。

在籍期間こそ6か月から1年に延びてしまい要件は厳しくなりましたが

育児・介護休業法の規定で短時間勤務の場合、週24時間以上かつ週4日以上であれば例外的に要件を満たす


という緩和も今回の改定により設けられました。

(「緩和」というよりも「例外」の方が正しいかもしれませんが、パート薬剤師で育児・介護休業法に該当する方も多いと思いますのでここでは緩和と考えさせてもらいます)

この緩和によって薬局経営者からすると非常に助かる話しであり

かかりつけ薬剤師として働きたい薬剤師にとっては朗報と言えるでしょう。


しかしこの時間に関する緩和は

個人的にはない方が良かったのではないかと思います。




そもそも前回のかかりつけの要件である週32時間と言う勤務時間は

全国のパート薬剤師にとって決して容易なものではありませんでした。

例えば全国のパートの方の勤務時間は月87.5時間(平成28年度)らしいので
(薬剤師以外も含む) 毎月勤労統計調査 平成28年分結果確報


目安として31日ある月だと週に約20時間の労働になります。

もちろん薬剤師・非薬剤師のパートの労働時間には違いがあるでしょうが

まあ劇的な違いはないでしょう。

するとこの時間を参考にすると32時間には全く届きません。


つまり週32時間という数字は諦めがつく数字だったはずです。


「かかりつけ薬剤師は自分には関係ない」

と端から考えた人も多かったと思います。


しかし今回の改定で

育児・介護休業法の規定で短時間勤務の場合、週24時間以上かつ週4日以上であれば例外的に要件を満たす

という要件が追加されてしまいました。


つまり育児・介護をしながら1日6時間で週4日の勤務

これならば手が届きそうなパート薬剤師も相当数該当しそうです。




でもご存知の通り

かかりつけ薬剤師は勤務時間内だけで済む話しではありませんよね。


例えば24時間電話でも患者さんの対応を行わないといけませんし

また地域活動や認定なども取得する必要があります。

正直、地域活動よりも目の前の育児や介護が大切な人がほとんどでしょう。

育児や介護と仕事にプラスして24時間の電話番は精神的にも重荷になります。



もちろん

「かかりつけ薬剤師をやるorやらないなら辞めて欲しい」
もしくは「給料を減らす」

なんていう選択が4月以降行われる可能性は相当低いと思います。



ただ今後もベースとなる薬局の点数は減算され

かかりつけ薬剤師は薬局の経営にとって必須扱いされているであろう

そう遠くない将来の事を考えると

子育てや介護を行う人の働き方に大きな影響が出てくるのは必然です。




選挙中の立候補者の街頭演説のように

「誰もが働きやすい社会を」

なんて言うつもりはありませんし

パート薬剤師だからと言って

あらゆることを免除するのが適切とは思いません。

それにパート薬剤師の中でも

かかりつけ・非かかりつけによって給料に差が出たとしても

薬剤師によってはそれがモチベーションにも繋がるでしょう。

同一労働同一賃金の面からも歓迎すべき事かもしれません。




ただ人手不足解消・一億総活躍社会などと叫ぶ一方で

薬剤師の働き方は徐々に労働時間を伸ばす方向に進んでいる

そしてそれが当たり前になりつつあり

薬剤師をはじめ医療従事者は労働時間短縮と真逆に突っ走るのは

おかしいのではないでしょうか厚労省さん。




と、そんな事を考えていると

果たして今回のかかりつけ薬剤師の要件の緩和が良かったのかと言えば

個人的には歓迎すべきことではないと思うんです。


この意見に賛同する方はクリックをお願いします
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

かかりつけ薬剤師は1人より複数いる方がいいと思う理由



にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
   



個人的には今のかかりつけ薬剤師の制度には反対です。

その理由については昨年の制度開始以前から複数回ここでも書いてきましたし

前回書いたように

薬の一元管理を推進するためという事に関しても

あまりメリットを感じず

むしろ制度を利用した利益重視に終始し

現場の薬剤師を疲弊させるだけの側面もあるからです。

薬局をアクセスや利便性で選ぶのは当たり前



ただこのかかりつけ薬剤師の制度に非を唱える人は多くても

その表向きの概念に反対する人は意外と少ないと思うんですよね。

例えば

「信頼のおける経験豊富な薬剤師がきめ細かい対応を行う」や

「体調の変化を継続的に見て指導を行う」

などのことに関してはおそらく否定的な意見よりも

むしろ肯定的な人が多いのではないでしょうか。

そして個人的には

患者さんはかかりつけ薬剤師を何人も持って然るべきだと考えます。



と言うよりもむしろかかりつけの薬剤師を1人に絞る必要性って

患者さん本人が望むのであれば別ですが

現状特にメリットはないと思うんですよね。





今のかかりつけ薬剤師制度に則るのであれば

全ての診療科の薬を把握して

さらにその疾患の背景に至るまで知識があり

おまけに信頼が得られるまでが前提にあると思うんですが

それを

「はい、やれています」

という薬剤師は一体どれだけいるのでしょうか。


それならばそれぞれの診療科に応じて

幸いにも目の前にその診療科の薬を専門に扱っている薬局があるわけなので

一概には言えませんが

薬を含めた諸々の指導はやはりその門前薬局薬剤師の方が

相対的に優れている可能性は高く

その中でかかりつけ薬剤師を選んで行けばいいと考えます。


「各々の薬局で専門性を持った信頼できるかかりつけ薬剤師を持つ」

これではダメなのでしょうか。




ただそうなると前回も書きましたが

かかりつけ薬剤師制度導入の最大の意図である

「薬の重複投与を防ぐにはどうすればいいのか?」

であったり

「かかりつけ制度のコスト増」

という問題が発生します。


ただこれも情報の共有化で解決できると思いますし

取りあえずはかかりつけ薬剤師の算定要件に

「お薬手帳必須」

というのを設けるなどで対応できると思うんです。

正直お薬手帳の有無で点数が変化するのは好ましくないと考えますが

算定要件にお薬手帳がなければ

かかりつけ薬剤師指導料を算定できない仕組みにします。

もちろんお薬手帳を忘れたらかかりつけ薬剤師指導料を算定できません。

毎回新品の手帳を渡すのは当然不可。


すると過去の診療報酬改定よろしく

「お薬手帳がない方がお得」

などの薬局側にとっては都合の悪い報道があるかもしれませんが

そもそもかかりつけ薬剤師に同意をしている方々は

「お金を多少出してもかかりつけの薬剤師になって欲しい」

という人達なので

わざとお薬手帳を忘れて値段を安くしようとはあまり思わないと思うんですよね。

それならば初めからお金の多くかかるかかりつけに同意しないと思います。




そしてかかりつけ薬剤師が複数いることのメリットは

セカンドオピニオン的な存在がいることにもなり得ます。

現状のかかりつけ薬剤師制度では1人の薬剤師が全て管理してくれるのは

メリットがある一方で

薬剤師1人の意見が「すべて」になってしまう欠点があります。

実質かかりつけになれるまで3年の実務経験が必要とされていますが

新卒後3年ならば転職経験もなく

1つの薬局しか経験がない薬剤師も決して少なくないでしょう。

もちろん経験年数が必ずしも個々の薬剤師の能力に影響するとは思えませんが

現状、算定要件を満たせばイケイケどんどんで算定し始める所もあるわけで

そこに患者さんに対する薬の全てを一任するのは

もはやデメリットでしかありません。


しかし複数かかりつけ薬剤師がいれば

診療科の垣根を越えて

「あの薬局ではこう言われたのだけれど本当なの?」

と色んな意見を聞ける事にも繋がります。




またかかりつけを複数持つと

かかりつけ薬剤師のコスト問題が挙げられますが

これは今のフリーな算定可能な条件に制限を設けて

例えば65歳以上は算定不可だったり

2か所以上の病院を受診していない時は算定不可としたり

かかりつけ薬剤師の点数を下げたりして

制度をガッチリ整える事でコスト削減は可能だと思います。


そしてそもそも患者さんが

かかりつけ薬剤師が1人でいいならば1人でもいいですしね。








ということで実現しない事を妄想していましたが

とにもかくにも

かかりつけ薬剤師の意味も理解させずに同意をとる現状がある以上

本当に意味のあるかかりつけを行う薬剤師の邪魔をしないためにも

下手に患者さんの囲い込みツールになるのはどうなのかあと思います。


まあ一番の問題はその囲い込みになり切れていない点なんですけどね。

それならば諸々考えて

複数のかかりつけ薬剤師を持った方がいいのではないかと考えます。




この意見に賛同する方はクリックをお願いします
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加
プロフィール

black black

Author:black black
薬局・病院・医療業界など薬剤師を取り巻く業界の最新ニュースをお届けします。

ランキング
最新記事
ネット検索ならベスト
時給4000円以上ならココ
急募情報に特化
RSSリンクの表示