生活保護受給者の薬局を1か所に限定する真の目的



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厚生労働省は、生活保護受給者が利用する調剤薬局を1カ所に限定する検討に入った。複数の医療機関にかかって同じ薬を重複して受け取るのを防ぎ、生活保護費を節減するのが狙い。

生活保護者 調剤薬局を1カ所に限定へ 厚労省検討




この政策に賛否があり

どちらかと言えば否定的な意見が多く目につきました。

特に多く言われたことが

薬局を1つに限定する事での患者さんの利便性

を問題視するものが多かった気がします。

「生活保護受給者を1つの薬局に限定するのは大変だ」
「不便になり薬が手に入らない可能性もある」

などなど。



ただこの政策と言うのは

特段生活保護受給者に限った話ではなく

まさに今後の国としての方針と完全に一致しています。

むしろすでに国はかかりつけ薬剤師を導入し

全ての国民で同様のことをスタートしています。


しかし不思議な事に

「高齢者が薬局を1つに限定するのは不便だ」

と、かかりつけにあまり否定的な声が上がる事もなく

むしろ患者さんは高いお金を払ってでもお願いする現状です。

確かに既存のかかりつけ薬剤師の制度であれば

特に薬局を1か所に限定しなくてもペナルティがないため

大きな批難も起きないのでしょう。

やはり「強制的か自発的か」と言うのは大きな議論になる所ですよね。






話しを生活保護受給者の薬局を1か所に限定することに戻します。



そもそもこの政策は2013年からすでに東大阪市で導入され

今度は大阪市全体で施行し、いずれは全国で行う予定と言うことから

おそらく全国で導入されるのは止められないと思います。

ただやはり患者さんの利便性を失わない様に

何か例外を設けるべきだと思うんです。



例えば1つ決めた薬局に行かずに他の薬局に行く場合は

「お薬手帳を必須にすれば他の薬局でも調剤してもらえる」

でも良いと思います。

ただ今の手帳システムのままなら不正し放題なので

お薬手帳の扱いも厳格にして指定のもの1つだけ利用。
(それ以外は無効)

例えばシールで貼ると剥がされて不正される可能性があるならば

割印をシールと手帳に押すなどして対策し

服用状況をどの薬局でも共有できるようにすれば

薬の重複投与を防げるのではないでしょうか。

まあそれでも全ての不便さが解消される事はありませんし

抜け道もありますが

一番ネックであるコストも大してかかりません。

それにこの手の話しになると

生活保護受給者の不正が問題になりますが

多くの受給者は不正に無関係で

薬の重複投与に関しては自覚がない人も多いでしょうから

お薬手帳で重複がないことを証明し

その様な人の利便性を守る必要があると思います。



それにこの医療費削減案に関しては

生活保護費の医療費の中の入院費にメスを入れる事が本丸であり

外来調剤の重複投与を削減しても

根本的な解決には繋がらないでしょう。




ただ思うんです。

厚労省がこの様な政策を行うことでの

メリットとデメリットは正直全く釣り合っていると思えません。

最初にも書きましたが

強制的か否かと言うのは大問題になりますし

薬の転売などには一定の効果はありそうですが

生活保護者の医療費削減に大きく貢献するとも言い難いでしょう。


しかしそれでもあえて今回この政策を進める理由としては

やはり将来的に全国民の薬局を1つに選定させ

医療費削減を目指すための


貴重なデータ収集


なのではないのかと

むしろそのための今回の政策の導入なのではと

邪推してしまいます。

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日本調剤のかかりつけ薬剤師への意識をHPから見てみる



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日本調剤は2月末までに、1店舗当たりのかかりつけ薬剤師指導料の平均算定件数が月200件を突破した。施設基準を満たせず、算定できない店舗も含めた全店平均のため、算定している店舗に限ればさらに多くなる。かかりつけ薬剤師1人当たりの算定件数も約100件に達した。
日本調剤  かかりつけ料算定、1店舗当たり月200件超に


「1店舗当たりのかかりつけ薬剤師指導料の平均算定件数が月200件を突破」

という事みたいです。

日本調剤は全国に558店舗(2017年3月1日時点)。

単純計算で言えば

200(件)×558(店舗)=111600件

111600件のかかりつけを1か月に算定しています。

これを通常の薬剤管理指導の50点から

かかりつけ薬剤師指導料の70点の差の点数の20点をかけると

111600×20=2232000点。

分かりやすく円に換算すると2,232万円になります。

また、次回の診療報酬改定まで1年はあり

おそらく途中でかかりつけを解消する人は少数派。

さらにかかりつけの算定も増えると思いますので

年間で考えるとゆうに3億円前後

この金額がまるまる日調の利益になります。



一見とんでもない数字だと思いますがどうでしょう。

仮に1店舗あたりに月2000の件数があった場合

かかりつけ薬剤師指導料はその10%を占めるわけなので

この数が適当か否かは正直判断が付きません。

しかしこの月200件のかかりつけの算定と言うのは

全ての日本調剤を均してはじいたものであり

かかりつけ薬剤師指導料自体を算定していない店舗や

単科門前などでかかりつけ薬剤師指導料が取りずらい店舗も含んでいますから

そう考えると1店舗あたりのかかりつけ薬剤師指導料が算定できる所は

かなりの算定数になっているのではないでしょうか。


もちろんこれでも一概に不当と言うには無理があるかもしれませんし

実際に患者さんに選ばれる様な社員教育を行っているのかもしれません。

それに不当か正当かの境界線は極めて曖昧。

仮にかかりつけ薬剤師の意義を患者さんにしっかり説明しても

うっかり患者さんが違う店舗に行ってしまう事もあり得るでしょう。


そして部外者が

日本調剤のかかりつけ薬剤師に対するスタンスを知るのは

かなり難しい話しなので

日本調剤のHPを探して見たところ

興味深いQ&Aがあったので紹介したいと思います。

日本調剤「日本のかかりつけ宣言」より


まずそのかかりつけに対する質問ですが

・「かかりつけ薬剤師」は何名まで指名できますか?
・かかりつけ薬剤師を指名すると費用が発生するのですか?
・「かかりつけ薬剤師」を指名しないとどうなるの?


以上の3つになっています。では順に見て行きます。



「かかりつけ薬剤師」は何名まで指名できますか?

「かかりつけ薬剤師」は1名のみを選ぶことができます。
複数の薬局をご利用の場合には、かかりつけ薬剤師を指名していることを伝えるようにしましょう。



いきなりですが

かかりつけの一番大切な意味を無視している答えだと思います。

そもそも複数の薬局を利用させないためのかかりつけではなかったのでしょうか。

この時点で

「かかりつけの薬局や薬剤師がいるか」

の確認ではなく

「点数が算定できるか否か」の目線である印象を受けました。



かかりつけ薬剤師を指名すると費用が発生するのですか?

はい、「薬剤服用歴管理料」の代わりに「かかりつけ薬剤師指導料」として次回から60~100円(3割負担の場合)を追加でお支払いいただくことになります。
新しい副作用情報のお知らせや飲み合わせの問題があった場合に、通常お支払いいただく費用がかからずに、薬の安全使用のサポートを受けられます。




当然ですが正直に自己負担額が上がる事を示しています。

しかし

何か問題があった際の「通常お支払いいただく費用がかからずに」と言うのは

何を意図しているのでしょうか。

新たに健康被害が生じる問題が起きた際に

日本調剤さんは別途お金を払わないとサポートが受けられないのでしょうか。

今ひとつ良く分からない答えですが

この誘導を現場で行っているとしたらこれは問題ではありませんか?



「かかりつけ薬剤師」を指名しないとどうなるの?

これまでと同様、当薬局の薬剤師が、薬を安全に服用いただくためにしっかりとサポートを行いますので、ご安心ください。




これってあまりにも患者さんをバカにしていると思うんですよね。







事実かかりつけの純利益が数億あっても

企業の売り上げ高が2000億以上ある日本調剤からすると

大した額ではないかもしれません。


しかし一方で

お薬手帳の持参を徹底してもらって

患者さんのためを考えてかかりつけの選別を行っている

もしくはかかりつけは不要と算定しない

薬局の管理料が38点の場合があると言うのはどう考えてもおかしいと思います。






以前保険薬局経営者連合会の会長が

かかりつけ薬剤師指導料の算定対象を高齢者に絞ることを提案していましたが

これを聞いて思った事は

わざわざこの様な発言をしないといけない程

適正にかかりつけが算定されていない現状がかなり多いのだろう

という印象でした。


ただはっきり言ってそんなことはしなくて結構。

そんな中途半端な事はせずに

かかりつけの算定ありきの薬局は即刻算定不可にすべきだと思います。

正当か不当か判断するのが曖昧で揉めるのであれば

そもそもこの制度を続ける意味も必要性もないでしょう。


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かかりつけ薬剤師の要件だけが原因なのか??



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なぜ「かかりつけ薬剤師」の要件に違和感を覚えるのか?
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/hazama/201611/549141.html

という狭間先生の記事ですが

少なからずこの記事に対して違和感を覚えた人も少なくないかと思います。


確かにこれまでやってきた事に点数が付く事に戸惑う事もあるでしょう。

しかしそもそも薬局側は常識として提供できる事も

患者さんは知らない事もありますから

かかりつけ薬剤師をきっかけに

堂々と薬局を「利用」できる権利を周知させる事は

それなりに意味もあるのかもしれません。

それにかかりつけ薬剤師は今年スタートしたばかりの制度。

おそらく今後もマイナーチェンジを繰り返し

違和感があった点も徐々に改善されて

いつしかかかりつけ薬剤師というのが当たり前になる時代が

おそらくやってくる事でしょう。


もちろんそんな制度の一番最初だからこそ

「しっかり納得のいくものであって欲しい」
「現場の薬剤師の理解を得られるものにすべき」

と考えるのも至極当然の事だと思いますが

かかりつけ薬剤師の将来を考えた時に最初は多少目を瞑るのも

患者さんに頼られる薬剤師を構築するために致し方ないのかもしれません。


ただ個人的には

かかりつけ薬剤師の制度がどれだけ良いものに変化しても

「一番大切な事」が変わらないため問題になっているんだと思います。


その一番大切な事とは

かかりつけ薬剤師を行う薬局側の体質です



かかりつけ薬剤師はお金になる。だから算定する。

と言ったシンプルな思考で薬局がかかりつけを行う以上

要件の中身などは二の次。

一部の薬局ではかかりつけ薬剤師の算定人数が社内の評価対象にされ

人事やボーナスで差別化を行い

また調剤基本料の特例除外のために利用する大手もあります。


おそらく狭間先生は「薬局は性善説」という意識の下で

今回の様な記事を書かれたのだと思いますが

結局の所、ただの金儲けの手段の側面が大きい薬局が多すぎます。

特に声の大きなチェーン薬局にて。




患者さんにありがとうと感謝されるためにかかりつけ薬剤師をやるのであれば

それを否定する人はほとんどいないでしょう。


しかし蓋を開けてみれば

かかりつけ薬剤師が決まっている患者さんが

かかりつけ薬剤師の意味を1ミリも理解しておらず

複数の薬局に訪れている状況や

かかりつけ薬剤師がどう考えても不要な人にまで算定している状況。

そんな薬局にとって大切な事は

かかりつけ薬剤師の本来の意味を遵守する事でなく

いかに算定数を増やすかが課題です。


バンバン無差別にかかりつけ薬剤師の算定を行い

極まれにかかってくる業務外での電話対応をし

患者さんに感謝されたとしても、それをトータルで

「かかりつけ薬剤師をやってよかった」

と思うのは虫が良すぎる話し。

個人的には医療費の無駄遣いとしか思えません。




かかりつけ薬剤師に否定的な意見が多いのも

「かかりつけ薬剤師の要件に違和感」

と言うこと以上に

かかりつけ薬剤師を算定する薬局の体質に

違和感を感じている人も多いのではないでしょうか。


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