地域支援体制加算のハードルはやっぱり高い



にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
   



日本アルトマーク(東京都港区)は2018年8月7日、全国の保険薬局における地域支援体制加算算定状況の調査結果を公表した。18年6月1日時点で地域支援体制加算を算定した薬局は1万5012軒で、うち99.8%が調剤基本料1を算定していた。
地域支援体制加算の99.8%が「基本料1」



地域支援体制加算を算定した薬局が1万5012軒らしいのですが

この数字は国の理想とする調剤薬局の数と合致しているのではないでしょうか。

そして注目すべきは

調剤基本料1で地域支援体制加算を算定している薬局は1軒だけという点。

確かにあのハードルの高さを考えれば

たった1軒とは思いませんが

これだけの数ある薬局の中でたった1軒しか算定できないのは

「制度として破綻しているのではないのか」

と思う一方で

「基本料1以外の薬局には算定させる気がありません」といった

明確なメッセージと考えればその思惑通りと言った所でしょう。


全国で1軒だけ基本料1以外で地域支援体制加算を算定している薬局は

色んな意味で凄いと思います。





そう言えば5月の段階では

調剤基本料1以外の薬局が地域支援体制加算を算定したのは0軒だったわけで

翌月付けの6月では1軒となっていることから

伸び率はほぼなし。

以前も書きましたが

大手調剤チェーンにおいても今後積極的に狙いに行く

なんて事はやはり行わないと思います。


2018年度診療報酬改定で大手チェーンよりも深刻な薬局


むしろ地域支援体制加算は見限ったと捉えるのが

今回の結果ではないでしょうか。


ただそれもそのはずで

もし地域支援体制加算を目指すのであれば

現場の薬剤師の人件費は相当額必要だと思いますし

それに見合った利益が回収できたとしても

現場の負担は相当なもので

それに薬剤師が辞めたら全てパーになってしまい

それならばこんなコスパの悪い所は攻めずに

その他の加算を徹底的に取りに行くと考えるのが自然ですよね。



とにもかくにも大手調剤チェーンの業績は軒並み軟調です。

上場調剤薬局大手3社の2018年4~6月期連結決算が7月31日、出そろった。調剤薬局事業は18年度調剤報酬・薬価改定の影響で、3社とも営業利益が2桁の減益。特に日本調剤、総合メディカルは40%台の減益となった。
調剤大手・4~6月期


そしてこれに底打って

徐々に盛り返してくるのが大手調剤チェーンのすごい所言えばすごい所ですが

今年の改定による減益はかなりの打撃です。


ただそれでもやはり日本調剤はさすがだと思いました。

売上高59,305百万円 (前年同期比1.6%増)、営業利益501百万円(同77.1%減)、経常利益398百万円(同81.0%減)、親会社株主に 帰属する四半期純利益40百万円(同96.4%減)です。なお、期初計画に対しては売上高、親会社株主に帰属する四 半期純利益が若干下回りましたが、営業利益、経常利益については期初計画を上回る実績となっています
日本調剤第1四半期報告書


こちらは先日公表された日本調剤のIRですが

これだけマイナスでも大方予想通りの見通しが経っているのは

やはり大手の分析力は純粋にすごいですよね。


と、その様な事を調べながら

再びDIオンラインの記事を読んでいたら

とても重要な事を見落としていました。それが

全国の薬局5万9864軒のうち1万5012軒(25.1%)で、そのうち1万4984軒(99.8%)が調剤基本料1を算定していた。

という一文です。

なんと薬局の数が5万9864軒とかかれています。

ついこの間まで58000軒程度だった気がしたのですが
(もっと言えば57000軒もついこの間だった気がするんですが)

2018年の6月の時点ですでに6万軒目前にまで数が増えているんですね。

ちなみに日調の四半期の出店数は8店舗が新規出店で4店舗閉店と言う事らしく

大手の新規出店はブレーキがかかり始めている一方で

着々と個人の薬局が増え続けていると言うことなのでしょうか。



それにしても

病院やクリニック等の医療機関は年々右肩下がりで減っているのに対し

調剤薬局も集約化の流れにおいて

逆に伸び続けて6万軒にタッチしようとするのは

何とも言えない感覚になりますね。


巷では薬剤師不足が未だに言われていますが

これだけ時代に逆行すれば薬剤師が不足ではなくて

薬局を作り過ぎている感も否めません。


この意見に賛同する方はクリックをお願いします
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年度もお薬手帳の持参率は変わらない



にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
   



薬剤服用歴管理指導料は、「1.原則6カ月以内に処方箋を持参した患者に対して行った場合」の点数が38点から41点に、「1の患者以外の患者に対して行った場合」が50点から53点に、「特別養護老人ホーム入所者に対して行った場合」が38点から41点に、それぞれ3点アップした。
薬歴管理料3点アップ、手帳活用ない薬局は13点


今回の診療報酬改定にて

お薬手帳の持参率が50%以下の薬局は薬剤服用歴管理指導料13点

という事が決定になりましたが

厚労省は本当に策士だと思います。


ただそれは

お薬手帳を持ってくるメリットを患者側に与えながらも

手帳の利用率の悪い薬局にもペナルティを課せれる

といった

薬局・患者どちらの目線からもお薬手帳の持参を推進させる案を

策士と言いたいのではありません。




そもそもこのご時世に

薬局の呼びかけでお薬手帳を完全に持って来てもらえる

なんて誰も思ってないですよね。

それに患者さん側も

手帳をしっかり持ち歩いている人も多いでしょうが

毎回手帳を持ってくるかどうかは「気まぐれ」だって人も沢山います。

その気まぐれを

薬局のやる気でどうにかするという発想自体がおかしな話しです。


一方でお薬手帳の持参率が悪くても大した問題ではありません。

仮にお薬手帳の持参率が悪すぎて

薬剤服用歴管理指導料の特例に該当してしまい

管理料が13点の算定になってしまう薬局はほぼ皆無でしょう。

よほど生真面目な薬局が正直に申告する以外は

新しいお薬手帳を渡して特例を回避して終わりです。

ただの資源の無駄遣いです。


つまりお薬手帳の持参率を根本から改善させるには

薬局の報酬にいくら影響を与える形になっても

実質大きく変わる事はありません。



では今回のお薬手帳にまつわる改定で

厚労省が策士だと思った点は何かと言うと

こうやって薬局にペナルティを課すことによって

お薬手帳の持参率に関して全責任が薬局にある

と印象付ける事が可能になったという点です。


先程も言いましたが

お薬手帳を持って来てもらう努力をしても

実際に持って来てもらえるかどうかは100%患者さん次第です。

その状況において

診療報酬改定を利用して

お薬手帳の利用率が悪いのは薬局・薬剤師の努力が足りないため

としてしまえばこんなに楽な事はありません。

個人的にはこの改定

「どうすればお薬手帳の持参率が上がるのか真剣に考えよう」

ではなく単に

「悪いのは薬局の努力不足である」

と結論付けが出来ればそれでいいと考えているのではと推測しています。





では、本気でお薬手帳の持参を改善するためには一体何をすべきなのか

と考えてみたのですが一番重要で手っ取り早いのが

病院や診療所などの医療機関も巻き込む

ことではないでしょうか。

(もしくは技術革新ですが今回は触れないことにします)



そもそもお薬手帳の持参率を改善するために

患者さんにお薬手帳の重要性を認知してもらうには

従来通り続けていくしかありません。

しかしそれには薬局だけではどうしようもない事実です。


そもそもお薬手帳は薬剤師だけが活用するものではありません。

もはや病院などにとってもお薬手帳は必須の時代です。

例えば紹介状がない状態での新患の患者さんの薬の把握であったり

他院での服用薬が1~2種類ならともかく

5種類以上の薬の名前と規格と用法を正確に覚えている

非医療従事者なんてほぼ皆無でしょう。

薬の副作用かもしれないと判断する時

そもそも飲んでいる薬が何か分からない限り判断できません。

また薬の重複投与が問題視されていますが

そもそもお薬手帳を事前に見ていれば

重複した処方をしなかったケースもたくさんあるはずです。


つまりお薬手帳がなくて困る事になるのは

薬剤師と患者さんだけでなく

実は医師が一番重要だったりします。


もちろん昨今ではお薬手帳の重要性を理解し

医療機関側からお薬手帳の持参の呼びかけを

積極的に行っている所も多いでしょうが

本気でお薬手帳の持参率を上げるのであれば

薬局だけでなく医療機関側を巻き込む必要があります。


患者さんも病院の先生から言われたら

今まで以上にお薬手帳を持ってくるようになるでしょう。

病院に行く時は保険証とお薬手帳

を徹底すればいいんです。



いまさら毒にも薬にもならない薬局だけの改定は意味がありません。






まあ先ほども言いましたが

そもそも今回の改定では

手帳の持参率が5割以下にペナルティという甘めの条件を見ても

単なる「お薬手帳の持参の推進も配慮してます」のポーズであり

厚労省自体も本気で取り組む気はないのかもしれませんけどね。


この意見に賛同する方はクリックをお願いします
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年度診療報酬改定で大手チェーンよりも深刻な薬局



にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
   




今回の診療報酬で完全に想像以上の改定だったのが

短冊で隠されていた地域支援体制加算の要件の数字です。


1年に常勤薬剤師1人当たり、以下の全ての実績を有すること。
(1)夜間・休日等の対応実績 400回
(2)重複投薬・相互作用等防止加算等の実績 40回
(3)服用薬剤調整支援料の実績 1回
(4)単一建物診療患者が1人の場合の在宅薬剤管理の実績 12回
(5)服薬情報等提供料の実績 60回
(6)麻薬指導管理加算の実績 10回
(7)かかりつけ薬剤師指導料等の実績 40回
(8)外来服薬支援料の実績 12回



おそらく多くの方があまりの厳しさに驚いたのではないでしょうか。

正直短冊を見た時点では

公表された3分の1くらいの

あまい数字が入るものだと思っていました。

前回は

⇒地域支援体制加算の要件で納得できないもの

で麻薬指導管理料などの実績は相応しくないと書きましたが

もはや麻薬以前の問題で

努力次第では完全にどうにもなりません。


それにしてもこの算定要件はキツすぎます。

例えば夜間・休日等の対応実績400回なんて

毎日最低1件以上の対応が必要となると現実的にはほぼ不可能です。

少なくともこれを満たす薬剤師に休日はありません。

自分ならば即効で辞めますね。。。



ただ今回の地域支援体制加算の要件を改めて見て

完全に勘違いしていました。



個人的にはてっきり

これまでの基準調剤加算の代わりとして

地域支援体制加算が作られたかと思いましたが

そもそも今回の地域支援体制加算は

調剤基本料1を算定するための特例除外

これと同じ考えと思った方が良さそうです。

すると

調剤基本料1以外の薬局でも算定可能という大盤振る舞いも

算定要件のハードルの高さも

辻褄が合いそうです。


ただそう考えても

今回の地域支援体制加算は群を抜いてレベルが異なります。

例えば前々回の特例除外

24時間開局
(24時間体制ではなく薬局を24時間開けている事が条件)

そして前回の改定での

かかりつけ薬剤師の100件

これらと比較しても圧倒的にハードルが高いです。


では今後地域支援を算定しないのかと言えば

大手をはじめ、一定数の薬局は算定に行くでしょう。

あの手この手の抜け道を開拓し

想像の斜め上を行く数の薬局が出てくるはずです。


しかし地域支援体制加算をガッツリ取りに行くのはコスパ的に最悪です。



今回の改定を受けて

「大手調剤チェーンは終わった」
「基準調剤加算の代わりに地域支援体制加算を取りに行かなければならない」

という人もいますが大手がそんな頭の悪いわけないでしょう。

調剤基本料が下がり、基準調剤加算分のマイナスによって

いくらの減額になるか等の算数はとっくに織り込み済です。


では基準調剤加算が算定できなくなり

地域支援も算定できない薬局や

今回の改定で最もダメージの大きい大手調剤チェーンなどは

どうするかと言うと

取りに行ける加算をもらすことなく取りに行く

ことになると思います。



例えば

服用薬剤調整支援料 125点
6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)が処方されていたものについて、処方医に対して、保険薬剤師が文書を用いて提案し、当該患者に調剤する内服薬が2種類以上減少した場合に、月1回に限り所定点数を算定する。

重複投薬・相互作用等防止加算
注3 薬剤服用歴に基づき、重複投薬、相互作用の防止等の目的で、処方医に対して照会を行い、処方に変更が行われた場合は、重複投薬・相互作用等防止加算として、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。

イ 残薬調整に係るもの以外の場合 40点
ロ 残薬調整に係るものの場合 30点



これらの点数は最低限、絶対に必要になってきます。

そしてそれはかかりつけ薬剤師の算定73点の算定も同様です。

「かかりつけ薬剤師のノルマ100件から解放されてよかった」

なんていう考えは大間違いで

少なくともかかりつけ薬剤師の算定は最低条件。

これまでかそれ以上の同意を必要とされるでしょう。





ただ今回の改定を見て思うんです。


今回の改定で一番まずいのは大手ではありません。

また、中小や個人の薬局でもありません。

今回の改定で一番まずいのは


これまでただ薬を渡すだけで成り立っていた何もしていない薬局


これは間違いありません。





今回・前回の診療報酬改定から確実に方向性が変わりました。

するとこれまでは

ただ薬を渡していただけで成り立っていた薬局では話が違ってきます。


そして今後は薬局ではなく

個々の薬剤師が行った実績

が経営の要になってきます。




そしてそれを含めて

「薬局」というよりも「薬剤師」が変わっていかなければならない

そんなメッセージを強烈に受けました。



この意見に賛同する方はクリックをお願いします
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加
プロフィール

black black

Author:black black
薬局・病院・医療業界など薬剤師を取り巻く業界の最新ニュースをお届けします。

ランキング
最新記事
ネット検索ならベスト
時給4000円以上ならココ
急募情報に特化
RSSリンクの表示