2018年度もお薬手帳の持参率は変わらない



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薬剤服用歴管理指導料は、「1.原則6カ月以内に処方箋を持参した患者に対して行った場合」の点数が38点から41点に、「1の患者以外の患者に対して行った場合」が50点から53点に、「特別養護老人ホーム入所者に対して行った場合」が38点から41点に、それぞれ3点アップした。
薬歴管理料3点アップ、手帳活用ない薬局は13点


今回の診療報酬改定にて

お薬手帳の持参率が50%以下の薬局は薬剤服用歴管理指導料13点

という事が決定になりましたが

厚労省は本当に策士だと思います。


ただそれは

お薬手帳を持ってくるメリットを患者側に与えながらも

手帳の利用率の悪い薬局にもペナルティを課せれる

といった

薬局・患者どちらの目線からもお薬手帳の持参を推進させる案を

策士と言いたいのではありません。




そもそもこのご時世に

薬局の呼びかけでお薬手帳を完全に持って来てもらえる

なんて誰も思ってないですよね。

それに患者さん側も

手帳をしっかり持ち歩いている人も多いでしょうが

毎回手帳を持ってくるかどうかは「気まぐれ」だって人も沢山います。

その気まぐれを

薬局のやる気でどうにかするという発想自体がおかしな話しです。


一方でお薬手帳の持参率が悪くても大した問題ではありません。

仮にお薬手帳の持参率が悪すぎて

薬剤服用歴管理指導料の特例に該当してしまい

管理料が13点の算定になってしまう薬局はほぼ皆無でしょう。

よほど生真面目な薬局が正直に申告する以外は

新しいお薬手帳を渡して特例を回避して終わりです。

ただの資源の無駄遣いです。


つまりお薬手帳の持参率を根本から改善させるには

薬局の報酬にいくら影響を与える形になっても

実質大きく変わる事はありません。



では今回のお薬手帳にまつわる改定で

厚労省が策士だと思った点は何かと言うと

こうやって薬局にペナルティを課すことによって

お薬手帳の持参率に関して全責任が薬局にある

と印象付ける事が可能になったという点です。


先程も言いましたが

お薬手帳を持って来てもらう努力をしても

実際に持って来てもらえるかどうかは100%患者さん次第です。

その状況において

診療報酬改定を利用して

お薬手帳の利用率が悪いのは薬局・薬剤師の努力が足りないため

としてしまえばこんなに楽な事はありません。

個人的にはこの改定

「どうすればお薬手帳の持参率が上がるのか真剣に考えよう」

ではなく単に

「悪いのは薬局の努力不足である」

と結論付けが出来ればそれでいいと考えているのではと推測しています。





では、本気でお薬手帳の持参を改善するためには一体何をすべきなのか

と考えてみたのですが一番重要で手っ取り早いのが

病院や診療所などの医療機関も巻き込む

ことではないでしょうか。

(もしくは技術革新ですが今回は触れないことにします)



そもそもお薬手帳の持参率を改善するために

患者さんにお薬手帳の重要性を認知してもらうには

従来通り続けていくしかありません。

しかしそれには薬局だけではどうしようもない事実です。


そもそもお薬手帳は薬剤師だけが活用するものではありません。

もはや病院などにとってもお薬手帳は必須の時代です。

例えば紹介状がない状態での新患の患者さんの薬の把握であったり

他院での服用薬が1~2種類ならともかく

5種類以上の薬の名前と規格と用法を正確に覚えている

非医療従事者なんてほぼ皆無でしょう。

薬の副作用かもしれないと判断する時

そもそも飲んでいる薬が何か分からない限り判断できません。

また薬の重複投与が問題視されていますが

そもそもお薬手帳を事前に見ていれば

重複した処方をしなかったケースもたくさんあるはずです。


つまりお薬手帳がなくて困る事になるのは

薬剤師と患者さんだけでなく

実は医師が一番重要だったりします。


もちろん昨今ではお薬手帳の重要性を理解し

医療機関側からお薬手帳の持参の呼びかけを

積極的に行っている所も多いでしょうが

本気でお薬手帳の持参率を上げるのであれば

薬局だけでなく医療機関側を巻き込む必要があります。


患者さんも病院の先生から言われたら

今まで以上にお薬手帳を持ってくるようになるでしょう。

病院に行く時は保険証とお薬手帳

を徹底すればいいんです。



いまさら毒にも薬にもならない薬局だけの改定は意味がありません。






まあ先ほども言いましたが

そもそも今回の改定では

手帳の持参率が5割以下にペナルティという甘めの条件を見ても

単なる「お薬手帳の持参の推進も配慮してます」のポーズであり

厚労省自体も本気で取り組む気はないのかもしれませんけどね。


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2018年度診療報酬改定で大手チェーンよりも深刻な薬局



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今回の診療報酬で完全に想像以上の改定だったのが

短冊で隠されていた地域支援体制加算の要件の数字です。


1年に常勤薬剤師1人当たり、以下の全ての実績を有すること。
(1)夜間・休日等の対応実績 400回
(2)重複投薬・相互作用等防止加算等の実績 40回
(3)服用薬剤調整支援料の実績 1回
(4)単一建物診療患者が1人の場合の在宅薬剤管理の実績 12回
(5)服薬情報等提供料の実績 60回
(6)麻薬指導管理加算の実績 10回
(7)かかりつけ薬剤師指導料等の実績 40回
(8)外来服薬支援料の実績 12回



おそらく多くの方があまりの厳しさに驚いたのではないでしょうか。

正直短冊を見た時点では

公表された3分の1くらいの

あまい数字が入るものだと思っていました。

前回は

⇒地域支援体制加算の要件で納得できないもの

で麻薬指導管理料などの実績は相応しくないと書きましたが

もはや麻薬以前の問題で

努力次第では完全にどうにもなりません。


それにしてもこの算定要件はキツすぎます。

例えば夜間・休日等の対応実績400回なんて

毎日最低1件以上の対応が必要となると現実的にはほぼ不可能です。

少なくともこれを満たす薬剤師に休日はありません。

自分ならば即効で辞めますね。。。



ただ今回の地域支援体制加算の要件を改めて見て

完全に勘違いしていました。



個人的にはてっきり

これまでの基準調剤加算の代わりとして

地域支援体制加算が作られたかと思いましたが

そもそも今回の地域支援体制加算は

調剤基本料1を算定するための特例除外

これと同じ考えと思った方が良さそうです。

すると

調剤基本料1以外の薬局でも算定可能という大盤振る舞いも

算定要件のハードルの高さも

辻褄が合いそうです。


ただそう考えても

今回の地域支援体制加算は群を抜いてレベルが異なります。

例えば前々回の特例除外

24時間開局
(24時間体制ではなく薬局を24時間開けている事が条件)

そして前回の改定での

かかりつけ薬剤師の100件

これらと比較しても圧倒的にハードルが高いです。


では今後地域支援を算定しないのかと言えば

大手をはじめ、一定数の薬局は算定に行くでしょう。

あの手この手の抜け道を開拓し

想像の斜め上を行く数の薬局が出てくるはずです。


しかし地域支援体制加算をガッツリ取りに行くのはコスパ的に最悪です。



今回の改定を受けて

「大手調剤チェーンは終わった」
「基準調剤加算の代わりに地域支援体制加算を取りに行かなければならない」

という人もいますが大手がそんな頭の悪いわけないでしょう。

調剤基本料が下がり、基準調剤加算分のマイナスによって

いくらの減額になるか等の算数はとっくに織り込み済です。


では基準調剤加算が算定できなくなり

地域支援も算定できない薬局や

今回の改定で最もダメージの大きい大手調剤チェーンなどは

どうするかと言うと

取りに行ける加算をもらすことなく取りに行く

ことになると思います。



例えば

服用薬剤調整支援料 125点
6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)が処方されていたものについて、処方医に対して、保険薬剤師が文書を用いて提案し、当該患者に調剤する内服薬が2種類以上減少した場合に、月1回に限り所定点数を算定する。

重複投薬・相互作用等防止加算
注3 薬剤服用歴に基づき、重複投薬、相互作用の防止等の目的で、処方医に対して照会を行い、処方に変更が行われた場合は、重複投薬・相互作用等防止加算として、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。

イ 残薬調整に係るもの以外の場合 40点
ロ 残薬調整に係るものの場合 30点



これらの点数は最低限、絶対に必要になってきます。

そしてそれはかかりつけ薬剤師の算定73点の算定も同様です。

「かかりつけ薬剤師のノルマ100件から解放されてよかった」

なんていう考えは大間違いで

少なくともかかりつけ薬剤師の算定は最低条件。

これまでかそれ以上の同意を必要とされるでしょう。





ただ今回の改定を見て思うんです。


今回の改定で一番まずいのは大手ではありません。

また、中小や個人の薬局でもありません。

今回の改定で一番まずいのは


これまでただ薬を渡すだけで成り立っていた何もしていない薬局


これは間違いありません。





今回・前回の診療報酬改定から確実に方向性が変わりました。

するとこれまでは

ただ薬を渡していただけで成り立っていた薬局では話が違ってきます。


そして今後は薬局ではなく

個々の薬剤師が行った実績

が経営の要になってきます。




そしてそれを含めて

「薬局」というよりも「薬剤師」が変わっていかなければならない

そんなメッセージを強烈に受けました。



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地域支援体制加算の要件で納得できないもの



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以前、基準調剤加算が廃止され

新たな加算が新設されることについて触れました。

⇒基準調剤加算廃止に見える今後の薬局のあるべき姿

そこではいわゆる

健康サポート薬局に準じる薬局になる

という予想を書きましたが

基準調剤加算改め地域支援体制加算ということで

とうとう名前にも支援(サポート)と入ってきましたね。


ということで実際に要件を見てみましたが

例えば新設された服用薬剤調整支援料

<薬剤総合評価調整加算>
6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)が処方されていたものに
ついて、保険薬剤師が文書を用いて提案し、当該患者に調剤する内服薬が○
種類以上減少した場合に、月1回に限り所定点数を算定する。



これは医科ではもともと存在していた薬剤総合評価調整加算とダブっているので

同じ2種類減算で要件を満たすことになるのでしょう。

・・・と、黙っていてもすぐに数字が入るため

それはさておき

地域支援体制加算の要件を読んでいる中で

さすがに納得できないものが1つだけあります。

当然ながら

全てが納得できるような改定が行われるはずもなく

ある程度の改悪は仕方ないと考えるんですが

さすがにこれだけは

麻薬指導管理加算の実績

だけはないでしょう。




いくら夜間・休日の対応実績があっても

かかりつけ薬剤師としての業務をこなしても

いくら地域に貢献した薬局だとしても

麻薬指導をする患者さんがいなければ算定できない

こんな理不尽な事はありません。

在宅よろしく営業にいかなければならないのでしょうか。


そもそもこう言った概念自体大分ズレています。


例えば

今回の麻薬の件に関してですが

麻薬が必要な人に適切な指導を行ったのはあくまで「結果」であり

それ以上でも以下でもありません。


確かに麻薬指導を行うのは地域に役立つ薬局としての

必要条件かもしれませんが十分条件とは言えないでしょう。

地域に役立つ薬局=麻薬指導を行う

という定義が定まるほど確固たる理由もないはずです。



それよりもむしろこれからの時代

面分業を行い地域に役立つ薬局を目指すのであれば

要件に麻薬指導をもってくるよりも

高額薬剤の扱いのある薬局をフォローする方が

絶対に重要性は高いと思います。


面分業を推進したい今の時代において一番ネックな点は

高額薬剤の不良在庫

これに尽きます。

たとえば1錠数百~数千円する薬が必要な処方箋を持って来られるのは

いくら集中率が下がるからと言って

デッドストックとなる可能性を考えれば極力置きたくないのも事実。

また偽造薬の流通などが起きた昨今を考えると

やはり正規ルートから箱単位で購入するのがベターでしょう。

そして高額薬剤が次々と世の中に出てくる昨今においては

高額薬剤を備蓄している事はリスク以外の何者でもありません。

すると備蓄品目数や麻薬の取り扱いを加算条件の1つに持ってくるよりも

高額薬剤の管理指導に対する評価を行うことは

これから面分業を推進する上でも重要だと思うんです。

そもそも門前薬局への評価は下げられる一方ですが

面分業への評価が不変な事に疑問を感じます。


まあこの麻薬指導の要件こそ

全ての薬局に

地域支援体制加算を算定させないための可能性も高いですけどね。







余談ですが

この地域支援体制加算の麻薬指導を取り巻く

1つの懸念があります。

例えば麻薬指導する患者さんがいない薬局があるとして

他の条件は満たしているとします。

すると現時点で何点の加算が付くか分かりませんが

そこそこの点数が付くことでしょう。

仮に旧基準調剤加算に準じて30点つくとします。

すると月に処方箋が1000枚受け付けている薬局ならば

単純に月30万円です。薬剤師1人雇えます。



ではもし麻薬指導する患者さんがいない場合

果たしてこの損失を無視するでしょうか。

ここで再度

「処方箋の付け替え」的な問題

が出てくる可能性はないでしょうか。


とは言っても

「麻薬関連ならば危険な橋は渡らないだろう」

と多くの人が思うかもしれませんが

まあ何が起きるか分からないのが今の時代。


となると

現在、基準調剤加算を算定しているが

麻薬指導がゼロの薬局の管理薬剤師の人は

最悪の選択を迫られるかもしれませんが

いくらやりがいがあって給料のいい所でも

これまでの責任の所在を考えるならば

責任は現場の薬剤師にあることは揺るがないので

自分の身は自分で守るようにしましょう。



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