薬局に向けた診療情報提供シートはアリ!

診療情報提供シート



聖路加国際病院教育センターの渡邉直氏らは、処方箋の付帯情報にプロブレムリストを追加した診療情報伝達シートを、患者を介して調剤薬局に提供する試みを実施。第20回日本医療情報学会春季学術大会(2016年6月2~4日)において、「調剤薬局への診療情報提供シート ~簡易PHR構築を睨んで~」と題してポスター発表した。
調剤薬局への診療情報提供の有用性を検証


最近ちらほら目にする

地域連携情報共有システムの一環ですね。


個人的にも、いつになったら患者さんに疾患名を口にしてもらう事なく

スムーズな指導ができるのか待望している状態なので

「暗闇の中”で調剤薬局薬剤師が調剤・服薬指導している状況を変革したい」

という意見に同意です。


情報共有できれば薬剤師も助かりますし

患者さんもいちいち病名を聞かれる事もありません。

必要事項を中心に会話をすすめて

きめ細かい指導も可能になります。

医師とも建設的な疑義もやりやすく

結果医療費削減にもつながると思うんですけどね。

今の疾患名が分からない弊害はすごく大きいです。





今回のこの診療情報伝達シートは

京都大学附属病院が行っている

「検査値を載せた処方箋」と

昨今のうすき石仏ネットやあじさいネットなどの

「ICTを活用してネット上で患者データを共有する」

この2つの中間のイメージ。

明記される情報は検査値以外にカルテ情報も盛り込みながらも

「紙媒体」という点が従来のものと異なります。


その診察情報伝達シートの使い方は

病院や診療所が

患者さんに自分のデータが載っている紙を処方箋にプラスして渡し

それを薬局に持ってきてもらい活用してもらうというものです。


感覚としては病院と介護施設などの連携に使う情報提供の

対薬局版と言った感じでしょうか。



中には

紙媒体で、しかも患者さんに処方箋と一緒に持ってきてもらうと聞くと

紙での管理はかさばるし、再度見直す時に引っ張り出す点など

諸々紙である不便性を感じる人がいるかもしれませんが

実際には

「紙媒体の方が直感的で素早く見られて便利」
「カルテ記録をスクロールして必要な情報を探し出す作業が大変なため、1枚のシートで提供される方が、利便性が高い」


という紙媒体の評価もあるみたいです。


まあ本をとっても、紙で読むか電子書籍で読むかというのは

世代間だったり個人の感覚で賛否両論分かれますからね。

また引っ張り出してくるのが特に大変そうですが

一概にどちらが良いとは言えないでしょう。


将来的には電子お薬手帳と紐づけされるみたいなので

個人の情報を個人が持ち運ぶようになります。

その場合、保管はクラウド上になるので災害時なども助かりますね。



ただなんと言っても紙媒体・伝達シートの利点は


どの病院・診療所問わずに運用が可能な点です。


確かにICTを活用した地域連携ネットワークは

徐々に広がりつつあるとは言えども

今の連携ネットワークは中核病院の一部に留まっており

紙媒体にしても

未だに検査値すら載せていない所が大多数。

その現状を考えればとりあえずの導入としては大変意味があるでしょう。


正直、電子処方箋が解禁になっている2016年の今でも

未だに普及が進まないからと紙媒体を使わないといけない状況も

組織としての大きな働きが足りないと言わざるを得ない所もあると思いますが。


ただ薬局として情報が手に入るというのは大変喜ばしい事なので

ぜひ普及してもらいたいものです。


そして特にいいなあと思ったのは

その情報を持ってくるのは患者さんなので

特にこれを利用した「患者さんの囲い込み」などが起きない事。

仕組み的にもあくまで患者さんの判断次第な面が大きいので

特定の薬局の囲い込みはできないでしょう。

と言うのも

以前病院と薬局での疑義の時間を短縮するために

「疑義紹介不要」の項目を作り

各々の薬局と合意書を交わして役立てていく

という取り組みができたんですが

ただ、その取り組みを行った病院の門前薬局で

処方箋枚数の約半分も集中する

某〇本調剤が合意書を拒否した形になっていたからです。

これは囲い込みというか自分から離れていった形ですが

この様に妙な隔たりを作り、せっかくの制度が無駄になるほど

理不尽な事はないでしょう。

ただこの診療情報伝達シートに関しては

共同研究者に

アインファーマーシーの薬剤師が関わっている事が

オープンに使える技術の提供の証明になる(?)はずです。


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薬剤師全員が行うのは無理。


保険薬局で抗てんかん薬「ラミクタール錠」の安全性速報(ブルーレター)による注意喚起の内容を知っている割合が8割にとどまり、2割近い薬局では情報が知られていなかったことが、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が実施した調査で分かった。【PMDA調査】「ラミクタール」安全性速報



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ラミクタール錠のブルーレターの内容を知らない薬局が2割

とありますが

この調査で回答しているのは管理薬剤師かDI担当者なので

「知っている」という8割の薬局の中でも

「知らない」という薬剤師もいるかもしれません。


常時在庫している医薬品の安全性情報を「十分に管理できていない」と回答した施設は依然として41.2%

というデータを見ると

常時在庫していない薬も扱うことになるかかりつけ薬局では

さらに情報把握の面では不十分になるでしょう。



PMDAは「副作用のフォローなど、かかりつけ薬剤師に求められる機能を果たすため、薬局で日頃取り扱っている医薬品に限らず、全ての医薬品に関してイエローレター、ブルーレターなどの重要な安全性情報は最低限入手し、継続的に管理することが望まれる」とした。



ほんとその通りで

かかりつけ薬剤師でないとしても

これは薬剤師に必須なものでしょう。



しかしまあ無理ですね。




常備している薬でも半分ぐらいしか安全情報を管理できないことに加え

さらにかかりつけ機能のために常備していない薬も加わる。

そして常にアップデートし続け

全国5万7千ある薬局の薬剤師全員が行うのは


どう考えても無理ですね。



しかも管理できない理由として

「扱う医薬品の数が多いため」
「調剤業務で手いっぱいであり、人員不足」

が挙げられていますが

今後薬は当然増え続け

「調剤業務から対人業務」を主としていく政策もあるため

改善の方に進むことはより難しくなるでしょう。



これはもうICTの活用に頼るしかありません。


処方薬はもちろん

持参薬も入力することで併用可能か判断し

用量も適切かどうか知らせてくれる。

何でもかんでも余計な表示をする今のダメレセコン(経験的に)を根底から見直し


例えばイエローレターやブルーレターなどの情報はポップアップで知らせて

投薬時の副作用フォローにつなげる。その他諸々。。


まあそれを「甘え」だったり「それをするのが薬剤師の仕事」

と言われればそれまでであり

知らないでは済まされない問題であるため

当然勉強し直したり知識のアップデートは必須です。



しかし今回のこの調査

結構リアルな薬局の現状と問題点を写し出していると思います。


やっぱり機械でできることは

なるべく人間に頼らない方が良いと思うんですよねえ。





今週のこち亀を見てさらにそう思いました。



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高齢者にはICカードでの電子お薬手帳の普及を!

今回の震災を見て

「お薬手帳を持って避難する」

というのは現実的ではないことがはっきり分かりました。


「じゃあ電子お薬手帳ならばいいだろう。スマホを持って避難するだろうし」

というのも全然いいんですが

やっぱり高齢者のことを考えると

電子お薬手帳としてスマホで持ち運ぶ人はかなり少数派で

複数の薬を飲んでいるのは高齢者の方が多く

災害時のお薬手帳というのは

高齢者にとっても活用できるものでないといけません。




今使用されている電子お薬手帳のシステムは

データフォーマット仕様書(統一されたデータ形式)

に基づいて作られていますから

個別の事業者の電子お薬手帳でも

どの薬局でもカバーするのは不可能ではないはず。


既に日本薬剤師会が提供を開始した

リンク付けサーバーに個別の事業者が連携すると

異なる事業者間での電子お薬手帳もすべて閲覧は可能らしいので

あとは閲覧だけでなく書き込みもできれば問題ありません。

電子お薬手帳の相互閲覧サービス、日本薬剤師会が開始



あとカードを忘れたり無くした場合でも大丈夫なように

クラウドサーバーにて保存しましょう。





で、全員スマホでの活用は難しいので

スマホを持たないという人にはICカードを配りましょう。

ソニーのharmoなどがいい例です。

yjimageXOGV02BR.jpg



将来的にはマイナバンバーと紐付けされる可能性もありますが

今マイナンバーを持ち歩く人はほとんどいないと思いますので
(マイナンバーの活用によっては持ち運ぶようになるかもしれませんが)

ICカードを財布に

もしくは保険証と一緒に保管してもらいましょう。

そうすれば災害時に持ち出す方も多いはずです。


ただ、カードに医療情報を載せたくないという人もいるでしょう。

しかし慢性疾患で薬を必要とする人や

高齢者の方を見ていると

ただでさえ環境が悪い災害時に

余計な負担を強いる上で薬の把握が困難という状況の可能性があるならば

ぜひ今一度、お薬手帳の必要性を窓口で薬剤師が伝えて

活用してもらうべきだと思います。


それにICカードならば日常でもお薬手帳を忘れる人も格段に減るはずです。



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