沖縄県に本当に薬学部を創る意味があるのか?



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沖縄県では、人口10万人当たりの薬剤師数は全国最低であり(全国平均181人に対し134人)、本島北部地域や離島においてはさらに輪をかけて少ない。そのような状況の中、沖縄県薬剤師会は、琉球大学を最優先とした沖縄県内の国公立大学における薬学部(科)の創設に向けて、署名活動を行っている。
沖縄県内の国公立大学に薬学部を


沖縄県で薬学部新設の話しが進んでいるそうです。

理由は言わずもがな薬剤師不足によるものとされています。


確かに沖縄県は人口10万人あたりの薬剤師数が全国最下位

全国平均の181人(2016年時点)を下回り134人となっています。

これを見ると沖縄県にも薬学部が必要な感じがしてきます。


ただ10年前の2008年における沖縄の

人口10万人あたりの薬剤師数を見てみると

113.7人となっており

この10年間で約20人ほど増えてきています。



そもそも正直な話

人口あたりの薬剤師数が平均より下だからと言って

この「平均」を指標にする意味がよくわかりません。

平均以下イコール薬学部を作らないといけない

と言うのはめちゃくちゃな理論です。




ただ確かに沖縄県では体感的に薬剤師は足りてないと思います。


その理由はなぜか?


現在、全国的に見て過去10年から現在まで

医療機関(病院やクリニック)に勤務する薬剤師の数はほぼ横ばいです。

⇒厚労省HPより

これは沖縄県も例外ではないでしょう。

そして横ばいな医療機関に勤務する薬剤師とは違って

劇的に増えているのが薬局に勤務する薬剤師の数になります。


ここ10年でも約5万人の薬局薬剤師が増えています。

そして沖縄県の薬局数は全国を見てももっと少ない県が沢山あります。




つまり

ここ10年間は沖縄県の人口当たりの薬剤師は増えている。

ただ人口10万人あたりの薬剤師数は日本一少ないのに

薬局の数はそこそこ多い。

これならば薬剤師不足と言われている・感じる原因は

調剤薬局が増え過ぎているから

と言っても過言ではありません。


でも思うんですが

薬剤師不足で見るべき大切な事は

人口10万人あたりの薬剤師数ではなく

薬局数が適正か否かを吟味する事ではないでしょうか。

そして個人的には

確かに医薬分業は大切かもしれませんが

薬剤師が不足するくらい箱を作ってしまい

その結果それを薬剤師不足だと叫ぶのはお門違いだと思うんです。


おそらく10年前も

「薬剤師不足だ」と叫んでいたことでしょうが

足りない中で薬局を増やせばさらに薬剤師不足になるのは当たり前の話しです。





それに沖縄県薬剤師会会長は

「かかりつけ薬剤師が地域で活躍すれば、病気を防いで医療費を抑えられる。超高齢社会を迎えると、役割はますます大きくなる」


と言っていますが

そもそもかかりつけ薬剤師が普及すれば

将来的な薬剤師の数を増やす必要はないでしょう。


つまり沖縄県に薬学部を創る以前に

薬剤師がもっと必要なのか?という点が正直疑問です。



ただ初めに断っておきたいのですが

沖縄県の薬学部新設に対して断固否定派ではありません。


沖縄県は立地的にも他の地域とは異なり

高齢化も他の都道府県と比較して高く

一概に薬剤師が必要か否かと言われれば正直分かりません。

今回は薬剤師会だけでなく医師会や看護協会や歯科医師会も関与していることから

現状は深刻なのかもしれません。



ただ、仮に沖縄県に薬剤師がもっと必要だとしても

薬学部を新設する事によって薬剤師不足は解消するんでしょうか?


何だかんだ言われても

薬学部は6年制になった今でも人気学部です。

特に国公立大の薬学部の人気はかなり高く

その一方で私立薬学部の人気は低迷しています。

その理由がやはり学費です。

私立薬学部が6年で約1200万円なのに対し

国公立大の薬学部の学費は3分の1以下になるとすれば

多くの学生は国公立大を目指すのは自然な事でしょう。

すると沖縄県に薬学部ができたとして

結局全国から学生が殺到し

「研究機関」としては優秀な学生が集まるかもしれませんが

そもそも薬剤師不足に貢献はしません。

薬剤師免許を取得した一部の学生は沖縄に残るかもしれませんが

それがどれだけ薬剤師不足に影響があるか分かりません。




ですからもし沖縄県に薬学部を新設するならば

学費は毎年200万円前後

そして沖縄県の学生は卒業後も数年は沖縄で働くことを条件に

学費を50~100万円ディスカウントすればいいと思います。

そうして地元の学生しか行かないような私立の大学を創るべきです。




ただ人口10万人あたりの薬剤師数が一番少ない県が沖縄ですが

ワースト2位だった青森県に至っては

薬学部を新設してもワースト2位であり

おまけに青森大学薬学部は定員割れを起こしていますので

それも得策とは言えないでしょう。






そもそも思うんですが

薬学部を新設して薬剤師が増えれば

薬剤師の貢献によって結果ハッピー

のように言われますが

ハッピーなのは人件費の高騰に悩まなくて済む経営者だけです。

結果的には

より多くの利益が得られそうな立地に出店する店舗が増えるだけでしょう。



果たしてこれ以上の薬学部の新設は

本当に必要なんでしょうか?



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No title

自治医科大学に薬学部設置すればいいんじゃないですかね

おっしゃるとおり調剤薬局が多すぎるんですよ

その通りだと思います。不採算の調剤薬局ばかり乱立させていて、1日に30枚の処方箋すら届かない調剤薬局ばかりではないですか?一人薬剤師薬局で、なにがどうしてかこりつけ薬剤師ですか?と不思議で仕方がありません。なにを言っても、患者さんも医療従事者も超高齢者ばかりでしたよ。お先が真っ暗でした。
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